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ギュンター・グラスが著書『玉ねぎの皮をむきながら(原題:Beim Häuten der Zwiebel )』に書き記した格言(ノーベル賞作家)[今週の防災格言384]

time 2015/04/20

ギュンター・グラスが著書『玉ねぎの皮をむきながら(原題:Beim Häuten der Zwiebel )』に書き記した格言(ノーベル賞作家)[今週の防災格言384]


『 ユーモアがある種の温かさの代用とされた。 』

ギュンター・グラス(1927〜2015 / ドイツの作家 代表作『ブリキの太鼓』)

格言は、依岡隆児訳『玉ねぎの皮をむきながら(原題:Beim Häuten der Zwiebel / 集英社 2008年)』より。19歳の誕生日を迎えた頃の思い出から。

曰く―――。

『 特に子供や独り者の老人には、この四六年から四七年にかけての冬は致命的だった。というのも、相変わらずの物資不足に燃料不足も加わったからである。石炭の輸送は略奪にあい、木々は切り倒され、根こそぎ掘り起こされた。 《中略》 ユーモアがある種の温かさの代用とされた。ハノーファーとケルンの市立劇場でシェークスピアの「真夏の夜の夢」が上演されたのもそのためかもしれない。 《中略》 しかし、こんなふうに寒さにさらされ、カロリー不足の状態でも、やはり生活はつづいていった。 』

ギュンター・グラス(Gunter Grass)はドイツの作家。代表作『ブリキの太鼓』などで知られ、1999年にノーベル文学賞を受賞した。
バルト海の軍港ダンツィヒ(現ポーランド領グダニスク)の貧しい雑貨商の家に生まれる。少年期をヒットラー政権下ナチス・ドイツで過ごし、15歳のとき労働奉仕団・空軍補助兵として召集され、16歳でブレーゼン=グレットカウ海岸守備砲兵中隊へ配属され、17歳で武装親衛隊に入隊。戦争を運よく生き残り、敗戦によりアメリカ軍捕虜となり収容所(オーバープファルツ飢餓収容所)で半年間の捕虜生活を送る。18歳のときに収容所を解放され、デュッセルドルフで彫刻家・石工見習いで生計をたてながら美術学校に通い、詩や戯曲を書いた。20代の終わりに書きはじめた長編小説『ブリキの太鼓(1959年)』で一躍有名作家となる。その後『猫と鼠(1961年)』『犬の年(1963年)』を続けて発表し「ダンツィヒ三部作」を完成させた。その後も『鈴蛙の呼び声(1992年)』『蟹の横歩き ヴィルヘルム・グストロフ号事件(2002年)』など問題作を次々に発表。作品以外にも、1990年のドイツ再統一の際に「統一国家を拒否」を呼びかけ政治的統一による大国ドイツ出現に警鐘を鳴らすなどの積極的な政治活動でも知られる。2006年に発表した自伝『玉ねぎの皮をむきながら』で、第二次大戦末期にナチスの武装親衛隊に所属していたことを初めて発表。たえず社会的に発言してきた現代ドイツ最大のノーベル賞作家の告白に、ドイツでは国を二分する騒ぎとなった。2015年4月13日に死去。享年87。
ギュンター・グラス
Elisa Cabot/Gunter Grass , via flickr

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<防災格言編集主幹 平井 拝>

 

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