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エスペラント言語の創案者であるルドヴィコ・ザメンホフ(1859~1917)の人類の平和的共存についての名言 [今週の防災格言683]

time 2021/01/25

エスペラント言語の創案者であるルドヴィコ・ザメンホフ(1859~1917)の人類の平和的共存についての名言 [今週の防災格言683]

『 きたるべき時を思いながらあぐむことなくどこまでも私どもは種を蒔いて行く。 』

“Ni semas kaj samas,neniam lacigas, Pri I’ tempoj estontaj pensante.”

 

ルドヴィコ・ザメンホフ(1859~1917 / 眼科医・言語学者 エスペラント言語の創案者)

 

格言はザメンホフの詩『La vojo(途)』の一節から。
(出典は、村田正太著『エスペラント独修』(医事新聞社 大正15年)より)

曰く――――。

きたるべき時を思いながら倦(あぐ)むことなく
どこまでも私どもは種を蒔いて行く。
百の種も生えず千の種も芽を出さない。
それでも私どもはいつまでも蒔くのをよさない。
「よせばよいのに」と嘲りながら忠告する人もある
併し「よすな。よすな。めげず奮闘せよ。
根気よくやりおほせた時には
お前達の孫はお前達を祝福するのだ」
こう心の中で私どもに囁く声がする。

Ni semas kaj samas,neniam lacigas,
Pri I’ tempoj estontaj pensante.
Cent semoj perdigas, mil semoj perdigas,―
Ni semas kaj semas konstante.
《 Ho, cesu! 》― mokante la homoj admonas,―
《 Ne, cesu, ne cesu! 》― en kor’ al ni sonas:
《 Obstine antauen! La nepoj vin benos,
Se vi pacience eltenos! 》

 

ラザロ・ルドヴィコ・ザメンホフ(Ludwik Lejzer Zamenhof)は、世界で最も広く使われている人工言語「エスペラント」の生みの親として知られる人物。1887年にエスペラント言語の最初の文法書・単語集“Unua Libro”を発表し、日本では1906年に二葉亭四迷が日本最初のエスペラントの教科書『世界語』を著している。

1859年12月15日、ポーランド北東部の帝政ロシア領ベロストク(現ポーランドのビャウィストク)でリトヴァク系ユダヤ人の両親のもとに生まれる。住民らは、ロシア人、ポーランド人、ドイツ人、ユダヤ人という異なる4つの民族に分断されて互いに対立しており、ザメンホフは戦争のない世界という考えに魅了されて育った。彼は住民の不和の原因を「共通言語がないことから起こる相互不理解である」と考えた。
イディッシュ語とロシア語のほか、ドイツ語、フランス語、ヘブライ語、ポーランド語、ベラルーシ語などを学んだ。またワルシャワの中等学校ではラテン語、ギリシャ語、ヘブライ語、アラム語などの古典言語を学び、後に英語、リトアニア語、イタリア語も学んだ。学生のときこれらの基礎の言語から新しい国際語を作ろうと考え、1878年までに「Lingwe uniwersala」を完成させたが、当時若すぎて作品を発表することができなかった。卒業後、モスクワとワルシャワで大学に進学し医学を学び、1885年に大学を卒業すると、ヴィージーヤイで医師となり、1886年以降はプウォックとウィーンで眼科医として働きながら、国際語プロジェクトに取り組み続けた。1887年、単なるコミュニケーションの手段ではなく、異文化の人々の間で平和的な共存を促進するための手段としての新しい言語としてロシア語で最初の本をロシア語のペンネーム「Doktoro Esperanto」(ドクター・ホーパー「希望を持つ一人の医師」)で出版した。この言語を学んだ者たちは彼のペンネームにちなんでエスペラントと呼ぶようになり、これがこの言語の正式名称となった。
ザメンホフは1917年4月14日、心臓病によりワルシャワで死去。57歳。
彼は一男二女に恵まれたが、いずれもホロコーストのために命を落としている。
ユネスコはザメンホフの没後100年を記念して、その異文化対話の支援などの功績を称えて、2017年の著名な人物の1人に選出した。

エスペラント語創始者 L.L.ザメンホフ
L.L.ザメンホフ

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著者:平井敬也(週刊防災格言編集主幹)

 

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