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藤田和夫が編著『古地震―歴史資料と活断層からさぐる』に書き記した格言(大阪市立大学名誉教授)[今週の防災格言412]

time 2015/11/09

藤田和夫が編著『古地震―歴史資料と活断層からさぐる』に書き記した格言(大阪市立大学名誉教授)[今週の防災格言412]


『 古地震を生んだであろう断層の身元調査は
その地域の地形の生い立ちをたずねることからはじまる。 』

藤田和夫(1919〜2008 / 地質学者 理学博士 大阪市立大学名誉教授)

格言は編著『古地震―歴史資料と活断層からさぐる(東京大学出版会 1982年)』の《第5章 古地震発生地域の生い立ち》より。

曰く―――。

《 日本の山河は美しい。山あり谷ありまた平野ありで、旅する者を飽きさせない。この変化に富む地形は実は断層や地震を生み出した活発な地殻運動の産物なのである。したがって、古地震を生んだであろう断層の身元調査はその地域の地形の生い立ちをたずねることからはじまる。 》

藤田和夫(ふじた かずお)は、日本の断層研究の第一人者として知られる地質学者。大阪市生まれ。専門は構造地質学。青年期より登山と探検に精を出し、数多くのフィールドワークの経験を基に、ネオテクトニクス(第四紀構造地質学)と活断層の先駆的研究を行い、特に近畿地方の特徴的な断層や構造帯を「近畿トライアングル(三角地帯)」と名付け、六甲山の隆起史などをふまえて、早くから「神戸に大地震は起こる」と警告を発した人物。

小学生時代から兵庫県芦屋市で育ち、大阪の北野高校、旧制第三高等学校を経て、1943(昭和18)年に京都帝国大学理学部地質学鉱物学科を卒業。その後2年間の兵役を経て、終戦後の1945(昭和20)年に京都大学に助手として勤務した。1950(昭和25)年、大阪市立大学理工学部地学教室(理学部)助教授となり、1960(昭和35)年に教授に昇進、1983(昭和58)年退職。同年、帝塚山大学教授となり、1990(平成2)年退職。1995(平成7)年の阪神淡路震災(兵庫県南部地震)で自宅が壊れたが、大きな揺れは、地震の前から骨折で入院していたポートアイランドの病院で体験したという。
1987(昭和62)年には大阪に断層研究資料センターを設立すると同時に理事長に就任し、亡くなるまで活断層資料の集積と啓蒙に尽力された。また、日本応用地質学会関西支部長や阪神淡路震災後の兵庫県阪神地域活断層調査委員会委員長などを歴任。2008(平成20)年12月1日に89歳で逝去。

三高時代は山岳部に属し、1940(昭和15)年には梅棹忠夫(うめさお ただお / 1920〜2010 民俗学者・国立民族学博物館名誉教授)ら三高山岳部の仲間3人と朝鮮半島北部の白頭山に遠征し登頂に成功。その後も、北部大興安嶺探検隊(京都帝大)、カラコラム・ヒンズークシ地域学術探検隊(京都大学)、パンジャップ大学合同ヒンズークシ探検隊隊長(京都大学)として学術探検でも活躍されている。
1967(昭和42)年、第22回秩父宮記念学術賞受賞。1993(平成5)年、正四位勲三等旭日中綬賞叙勲。1997(平成9)年、兵庫県科学賞受賞。

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<防災格言編集主幹 平井 拝>

 

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