『 地震予知は困難だが、
困難と不可能を混同してはいけない。 』
大竹政和(1939〜 / 地震学者 東北大学名誉教授 第4代地震予知連会長)
格言は地震予知連会長就任会見より(日本経済新聞 2001年4月14日朝刊)。正確には『地震予知は困難だが、困難と不可能を混同してはいけない。ありとあらゆる努力をすべきだ』と抱負を語ったもの。
曰く―――。
今は(時期や場所、規模を正確に言い当てる)予知はできない。そこまで地震の全体像をつかみきれていないからだ。今後すぐに予知につながる研究成果が出るとは思えない。しかし、予知研究の旗は降ろさない。次の時代、その次の時代を思うと、予知を意識しながら地震の仕組みを科学的に明らかにする研究が大切だ。<中略>
予知に直結しないからといって、地震研究そのものを軽視する雰囲気があるとするなら健全ではない。予知に至らなくても、途中の研究成果は社会に役立ててもらえるはずだ。(日本経済新聞 2004年11月8日朝刊より)
大竹政和(おおたけ まさかず)氏は、東京都出身の地震学者。東京大学卒。1966年、東京大学大学院理学系研究科地球物理学専攻博士課程を中退し、東京大学地震研究所助手、建設省建築研究所国際地震工学部応用地震学室主任研究員、科学技術庁国立防災科学技術センター(現・独立行政法人防災科学技術研究所)主任研究官などを経て、東北大学理学部教授となる。1985年から地震予知連絡会委員を務め、1997年副会長、2001年より会長(在任2001年4月〜2009年3月)に就任。2002年には社団法人・日本地震学会会長を兼任し予知連会長との”二足のわらじ”で話題となった。その他、原子力安全委員会(耐震指針検討分科会)や原子力安全基盤機構技術顧問など務める。
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