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神沼克伊(極地研究家・地球物理学者)の著書『首都圏の地震と神奈川(2012年)』からの格言。[今週の防災格言568]

time 2018/11/12

神沼克伊(極地研究家・地球物理学者)の著書『首都圏の地震と神奈川(2012年)』からの格言。[今週の防災格言568]

『 地震対策には個人と行政との役割分担がある。地震に強い町作りは行政の役割。地震が発生したとき、命を失うことのないよう行動するのが個人の役割である。 』

神沼克伊(1937~ / 地球物理学者・極地研究家 国立極地研究所名誉教授 理学博士)

格言は著書『首都圏の地震と神奈川(2012年 有隣新書71)』より。

曰く―――。

《 現在のところ学問的には地震を予知することはできない。またたとえできたとしても、その経済的な損失は10%程度軽減されるだけという試算もある。以上二点を考えれば、どうしても自分自身が地震に立ち向かわなければならない。

地震は自然現象であるから、人間の力ではどうすることもできない。人間は大地震の発生を甘受せざるをえない。しかし、地震に伴う諸々の被害は、人間の努力で軽減は可能である。「地震を避けることはできないが、震災は軽減できる」ことを十分に理解して、地震に対処すべきである。 》

神沼克伊(かみぬま かつただ)氏は、南極に関する数多くの著作で世界的に知られる極地研究のスペシャリスト。
地球物理学者(専門は固体地球物理)として地震予知、火山噴火予知の研究、特に南極の地震活動に関する研究でも知られる。

1937(昭和12)年6月1日、神奈川県川崎市生れ。神奈川県平塚市在住。
1961(昭和36)年、東京理科大学理学部を卒業後、東京大学大学院へと進学し、理学研究科地球物理学を専攻。1963(昭和38)年同大学院修士課程を、1966(昭和41)年博士課程を修了。同年、東京大学地震研究所に入所し地震や火山噴火予知などの研究に携わった。大学院生時代に参加した第8次日本南極観測隊の一員として、修了後の1966(昭和41)年12月から1968(昭和43)年3月にかけて南極の昭和基地に赴任。初の越冬を体験するなかで、地震計の記録から南極大陸に震源のある地震活動を世界で初めて発見、帰国後に論文として発表する。1974(昭和49)年には旧文部省・国立極地研究所へと異動し、公務により2度の越冬を含め15回も南極へと赴き、南極点には計6回立った。以降、南極全体の「南極大陸地震分布図」をまとめるなど、南極研究の第一人者として活躍した。
南極の2ヶ所の地名に「カミヌマクラッグ(Kaminuma Crag)」「カミヌマブラフ(Kaminuma Bluff)」と自らの名前を残してもいる。
1989(平成元)年、国立極地研究所教授、2001(平成13)年、定年退官し同研究所名誉教授。ほかに三浦郡葉山町(湘南国際村)にある総合研究大学院大学名誉教授。
主な著書に『南極・火山・地震(1977年)』『南極の現場から(1985年)』『南極の四季(1994年)』『次の超巨大地震はどこか?(2011年)』『次の首都圏巨大地震を読み解く~M9シンドロームのクスリとは?(2013年)』『白い大陸への挑戦 日本南極観測隊の60年(2015年)』など多数。


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<防災格言編集主幹 平井 拝>

 

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