『 自ら警めて不時の災変に処するの用意ありしも、時の遷るに隨ひて 漸 く人心の緩怠を馴致せり。是れ実に今次の殃災をして 其の損害を愈々大ならしめたる因由なりとす。 』
石黒英彦(1884~1945 / 昭和三陸地震時の岩手県知事 朝鮮・台湾総督府官僚)
格言は「岩手県昭和震災誌(昭和9年3月)」の序より。
昭和8(1933)年3月3日に発生した三陸地震津波(M8.1 死者3,064人)に際しての発言。
明治29(1896)年の三陸地震津波(M8.5 死者21,953人)など、幾度となく岩手県沿岸を襲った震災を体験した者もその後は備えを行っていたものの、時の経過とともに気が緩んでしまったこと、の意。
石黒英彦(いしぐろ ひでひこ)は、大正昭和期の官僚・県知事を歴任、岩手県知事時代に東北大凶作(1931年)、昭和三陸地震大津波(1933年)という二度の大災禍を身を以て体験し、その復興に尽力した人物。
広島県出身。広島県立広島中学校、旧制第三高等学校(京都)を卒業し、東京帝国大学法科大学法律学科に入学、法学者・筧克彦(かけい かつひこ / 1872〜1961)に師事。大学卒業後に文官高等(高級官僚)試験に合格し官界(文部・内務属)入り。地方局勤務を経て、秋田県理事官、群馬県視学官など歴任。1919(大正8)年より朝鮮総督府に移り江原道第三部長、平安北道警察部長、内務局地方課長。1923(大正12)年に官命により欧米に出張し、帰国後の1927(昭和2)年より台湾総督府に移り文教局長、内務局長を務めた。1931(昭和6)年に第19代岩手県知事に着任すると東北一帯に大凶作が発生、また、1933(昭和8)年3月3日には三陸海岸を大津波が襲い死者・行方不明者3,064名の大惨事となった。1937(昭和12)年、第23代北海道庁長官、文部次官に就任。1939(昭和14)年退官すると大政翼賛会練成局長を務めた。
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南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ報告書(2013年5月)(2013.06.24 防災格言)
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昭和八年三月三日 大海嘯記念碑(大槌町 昭和9年建立)(2011.11.07 防災格言)
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天災は忘れた頃来る (寺田寅彦)(2009.10.12 防災格言)
ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい (寺田寅彦)(2009.03.02 防災格言)
ムダ足覚悟で早めの避難(1957(昭和32)年7月25日 諫早豪雨教訓)(2017.07.10 防災格言)
長崎豪雨の教訓から(1982年7月23日)(中央防災会議・災害教訓の継承に関する専門調査会報告書(平成17年3月))(2021.08.16 防災格言)
国土交通省東北地方整備局「災害初動期指揮心得(2013年3月)」(2015.03.09 防災格言)
高知県黒潮町「南海トラフ地震・津波の防災計画基本理念(2012年)」(2016.03.07 防災格言)
関東大震災時のアメリカ合衆国赤十字社防災標語(2008.05.19 防災格言)
「備えよ、常に( Be Prepared )」スカウト標語(2008.05.26 防災格言)
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松井茂 (昭和初期の山林火災防止標語)(2008.12.01 防災格言)
安政江戸地震で江戸幕府が発した町触れ(火災防止標語)(2008.12.08 防災格言)
厚生労働省 2007(平成19)年 インフルエンザ総合対策標語(2009.10.26 防災格言)
CDC(米国疾病予防管理センター)インフルエンザ感染対策標語(2013.12.30 防災格言)
アメリカ合衆国沿岸警備隊モットー(2012.12.24 防災格言)
イタリア トーレ・デル・グレコ市モットー(2013.03.11 防災格言)
キャヴェンディッシュ一族の家訓(イギリス貴族)(2011.11.21 防災格言)
東京消防庁「地震時の行動」についての啓発(2012年3月)(2019.09.02 防災格言)
中央審査会『健康児十則』より(昭和10年頃)(2020.06.15 防災格言)
内閣府 有識者会議「防災教育・周知啓発WG(災害ボランティアチーム)」提言より(2021年5月25日公表)(2021.05.31 防災格言)
落雷のまじない「くわばらくわばら(桑原桑原)」の伝承の由来(2021.07.05 防災格言)
よりよい備え、よりよい暮らし(Better Preparation, Better Life.)(SEISHOP防災標語)(2012.06.26 店長コラム)