『 災厄の後にも、我、再び立ち直る。 』
” Post fata resurgo “
イタリア南部カンパニア州ナポリ県トーレ・デル・グレコ市モットー(Torre del Greco’s motto)
ナポリ近郊のベスビオ火山の麓にある街、トーレ・デル・グレコ(Torre del Greco)。ローマ帝国時代のAD79年に発生したベスビオ火山噴火では、トーレ・デル・グレコの隣街ポンペイは火山灰に飲み込まれ壊滅、その後、人々は街を完全に放棄してしまった。しかし、同じベスビオ火山の溶岩流により大きな被害を受けてきたトーレ・デル・グレコは、災害から再建し現在に至っている。この街の市訓がラテン語で「災厄の後にも、我、再び立ち直る」と書かれており、これはフェニックス(不死鳥)を象ったモットーでもある。
特に1794年のベスビオ火山の大噴火では、トーレ・デル・グレコ市内中心部に約10mの溶岩が押し寄せたため、市のほとんどが廃墟となった。この時、この標語を市訓として復興にあたったという。
格言の日本語訳は坂井聰氏編著「火山噴火と環境・文明(思文閣出版 1994年)」第四章の”西暦79年のイタリア/ウエスウイウス火山の噴火が周辺社会へ与えた影響”より。
■「ヴェスビオ火山」に関連する防災格言内の記事
小プリニウス(2010.05.03 防災格言)
■「防災の標語」に関連する防災格言内の記事
安きにありて危うきを思う(居安思危)(中国故事)(2008.11.10 防災格言)
備えあれば憂いなし(有備無患)(中国故事)(2008.11.10 防災格言)
天災は忘れた頃来る (寺田寅彦)(2009.10.12 防災格言)
ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい (寺田寅彦)(2009.03.02 防災格言)
ムダ足覚悟で早めの避難(1957(昭和32)年7月25日 諫早豪雨教訓)(2017.07.10 防災格言)
国土交通省東北地方整備局「災害初動期指揮心得(2013年3月)」(2015.03.09 防災格言)
高知県黒潮町「南海トラフ地震・津波の防災計画基本理念(2012年)」(2016.03.07 防災格言)
「津波避難のたすとひく」静岡県警の津波避難啓発標語(2014.11.10 防災格言)
「おはしも(おかしも)」児童のための避難標語(2008.09.01 防災格言)
「ひなんするときは、押すな・走るな・声出すな」学研まんが「地震のひみつ」より(2015.04.27 防災格言)
関東大震災時のアメリカ合衆国赤十字社防災標語(2008.05.19 防災格言)
「備えよ、常に( Be Prepared )」スカウト標語(2008.05.26 防災格言)
後藤新平(日本スカウト運動標語)(2010.4.26 防災格言)
アンリ・デュナン (国際赤十字標語)(2011.5.2 防災格言)
佐野常民「日本赤十字 救護員十訓」(2013.02.11 防災格言)
松井茂 (昭和初期の山林火災防止標語)(2008.12.01 防災格言)
安政江戸地震で江戸幕府が発した町触れ(火災防止標語)(2008.12.08 防災格言)
厚生労働省 2007(平成19)年 インフルエンザ総合対策標語(2009.10.26 防災格言)
CDC(米国疾病予防管理センター)インフルエンザ感染対策標語(2013.12.30 防災格言)
アメリカ合衆国沿岸警備隊モットー(2012.12.24 防災格言)
イタリア トーレ・デル・グレコ市モットー(2013.03.11 防災格言)
キャヴェンディッシュ一族の家訓(イギリス貴族)(2011.11.21 防災格言)
よりよい備え、よりよい暮らし(Better Preparation, Better Life.)(SEISHOP防災標語)(2012.06.26 編集長コラム)
防災格言,格言集,名言集,格言,名言,諺,哲学,思想,人生,癒し,豆知識,防災,災害,火事,震災,地震,危機管理,防災する自転車