斎藤富雄（1945～ / 元兵庫県副知事 兵庫県初代防災監）が阪神淡路大震災を経験して得た教訓からの名言 [今週の防災格言517]

『 災害の規模が大きければ大きいほど、行政の力は及ばなくなる。そうなった時に、自分の命を守るのは自分、そして地域の人々との連帯だ。 』

斎藤富雄（1945～ / 元兵庫県副知事 兵庫県初代防災監）

格言は「Voice：災い転じて福となす」（JICA広報誌「mundi 2015年1月号」）より。

兵庫県では、阪神淡路大震災（1995年）を契機に災害時に全庁的な統括を担う責任者として全国で初めてとなる「防災監」を新たに設置。斎藤富雄（さいとう とみお）氏は、震災翌年の1996（平成8）年から5年間、兵庫県の初代防災監に就任され、2001（平成13）年から2期8年間は兵庫県副知事として井戸敏三県政を補佐した人物。

阪神淡路大震災の教訓を生かした防災対策の充実を図るとともに、ロシアタンカー重油流出事故、O157対策、台風災害、2009（平成21）年5月に神戸市で国内初の発生となった新型インフルエンザ対応など多くの緊急事案を指揮した。

知事公室次長時代に震災を経験され、当時をふり返り―――

《 被災の中、もう一歩踏み込んで県民の気持ちを理解しようと努力することが、奉仕者としての県職員のあり方だと気づいた 》

と兵庫県副知事退任会見（2009年9月24日）の中で述べている。

1945（昭和20）年兵庫県出身。1963（昭和38）年、兵庫県立出石高等学校を卒業後に兵庫県職員に採用、1965（昭和40）年から関西大学法学部法律学科（二部）に入学し、1969（昭和44）年大学を卒業。
兵庫県知事公室秘書課長、次長、西播磨県民局局長を経て、県初代防災監（1996～2001年）、出納長を歴任。県副知事（2001～2009年）を歴任。2001（平成13）年9月から副知事を務め、2009（平成21）年9月退任。
その後、政府の地震調査研究推進本部専門委員、中央防災会議専門委員、佐用町台風第9号災害検証委員会委員などを歴任。現在、公益財団法人兵庫県国際交流協会理事長。関西国際大セーフティ・マネジメント教育研究センター長、兵庫県立大学特任教授、神戸学院大学客員教授、関西学院大学や神戸大学の非常勤講師を務める。

Credit: Public Forum at United Nations University, 24 August 2004.
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