![釈雲照律師(幕末明治期の真言宗僧侶)が『将来之宗教』に記した名言 [今週の防災格言218]](https://shisokuyubi.com/wp/wp-content/uploads/2012/02/5d2fc61ad49c4e7b9cc47f4a4786dfe6.png)
『 感応がなければ賢者が病気を癒すことも出来ぬ。 』
釈雲照(1827〜1909 / 真言宗僧侶 明治維新後に戒律主義「十善会」発足)
「感応(かんのう)」とは「加持(かじ)」の意味。
「加持」とは御仏の加護という意味の仏教用語。
幕末から明治に真言宗の基礎を確立した僧侶が釈雲照(しゃくうんしょう)律師である。明治維新後に戒律主義を提唱、目白新長谷寺(しんちょうこくじ=現目白不動尊)に戒律学校・目白僧園を設立、また那須野に雲照寺、備中宝島寺に連島僧園を開設し、この3つを三僧園とし清僧の養育にあたり、会報誌『十善法窟』『法の母』を発刊した。自らも戒律を厳守する清浄な生活姿勢や崇高なその人格に、山県有朋、伊藤博文、大隈重信、山岡鉄舟、澤柳政太郎など当事の著名な政治家、財界人、学者らが帰依し教えを請うた。
晩年、日露戦争戦死者の供養で、中国東北部や朝鮮半島など各地に渡り巡錫(じゅんしゃく)された。
西洋化する社会を憂い「神・儒・仏」の三道一貫の精神を柱とした国民教育の場として徳教学校設立運動を行うが、志半ばの1909(明治42)年4月13日に83歳で遷化された。
格言は「将来之宗教」(1903(明治36)年 新仏教徒同志会編)より
釈雲照律師曰く―――
『 病人がどうか治して貰いたい、この人ならば治るだろう、医者の方もどうか治してやりたいという情がある。この間の感応がなければ病気は治るものではない 』
と説明されている。
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