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中央防災会議で初となる水害の専門調査会「大規模水害対策に関する専門調査会(秋草直之座長)」(2008年9月8日)による二百年から千年に一度の首都圏大規模洪水被害想定から[今週の防災格言550]

time 2018/07/09

中央防災会議で初となる水害の専門調査会「大規模水害対策に関する専門調査会(秋草直之座長)」(2008年9月8日)による二百年から千年に一度の首都圏大規模洪水被害想定から[今週の防災格言550]

『 (被害想定が)遠いこととは思わないでほしい。洪水は降雨の段階で逃げられるので、普段から住居周辺の危険度を把握することが大切だ 』

中央防災会議「大規模水害対策に関する専門調査会」(2008年9月8日)より

2006(平成18)年8月、世界的な大規模水害の多発と日本の豪雨の発生頻度が増加傾向にあることを受け、中央防災会議で初となる水害を対象とした専門調査会「大規模水害対策に関する専門調査会(座長・秋草直之氏)」が開催されることになった。

主な被害想定として、200年~1000年に一度起きるとされる大規模洪水で、最大で荒川の死者4500人、利根川では1万1000人が死亡すると試算された。墨田区墨田の堤防が決壊したケースでは、墨田、江東区などが水につかり、建物屋上などに約43万人が孤立し救助には9日間かかる。200年に一度発生するような利根川の堤防が決壊する大洪水では、最大で首都圏の約90万世帯の約240万人に浸水被害が及ぶ。

今後30年で、200年に一度の洪水は約14%、1000年に一度の洪水は約3%の確率で起こる計算という。格言は、この想定について記者会見で言及されたもの。

会議では約3年半を超える期間に20回の会合が重ねられ、首都圏における大規模水害発生時の対策が検討され、2010(平成22)年3月「大規模水害対策に関する専門調査会報告(案)」が公表された。

詳細は「大規模水害対策に関する専門調査会(秋草直之座長)」を確認のこと。
http://www.bousai.go.jp/kaigirep/chuobou/senmon/daikibosuigai/index.html

さて、気象庁の統計データをみると「非常に激しい雨」と定義される時間雨量50ミリを超える豪雨の発生回数は増加傾向にあることがわかる。

全国約1300地点のアメダス(1974年11月1日運用開始)で観測した50ミリ超の降雨の発生回数は、統計期間の最初の10年間(1976~1985年)の平均年間発生回数(約174回)、対して、最近10年間(2008~2017年)の平均年間発生回数(約238回)となり約1.4倍に増加している。

「人が恐怖を覚える」とされる時間雨量80ミリ超の「猛烈な雨」も最初の10年間(1976~1985年)の年間平均発生回数<約11回>から、最近10年間(2008~2017年)<約18回>と、約1.6倍増となっている。

※気象庁の統計データより
http://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html
大規模水害

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<防災格言編集主幹 平井 拝>

 

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