防災意識を育てるWEBマガジン「思則有備(しそくゆうび)」

防災意識を育てるWEBマガジン

宮澤清治が著書『近・現代 日本気象災害史』に記した格言(気象学者)[今週の防災格言455]

time 2016/09/05

宮澤清治が著書『近・現代 日本気象災害史』に記した格言(気象学者)[今週の防災格言455]


『 災害は深夜に起こりやすく、人間活動の弱点を突いてくるから始末が悪い。 』

宮澤清治(1923〜2011 / 気象学者・気象解説者 気象庁天気相談所長)

格言は著書『近・現代 日本気象災害史(1999年 イカロス出版)』あとがきより。

曰く―――。

《 だれしも悪いことは、いつまでも覚えておきたくない。しかし、災害体験だけは別である。子や孫に正しく伝えた災害体験、災害の伝承が防災に役立ったという例は、枚挙にいとまがない。

大災害に遭った人の最大の願いは「二度と再び大災害が起きないで欲しい」ということであろう。ところが自然災害は意地が悪い。「一度あったことが二度、三度とある」。一方で、災害は深夜に起こりやすく、人間活動の弱点を突いてくるから始末が悪い。

「自分の所だけは大丈夫だ」と勝手に思い始めても困る。これは、だれにもある「正常化の偏見」と呼ばれる災害時の困った心理である。

進歩したといっても気象予報の技術は完璧ではない。したがって、災害の予知も万能ではない。予知の限界を知りながら、異常に備えることが肝心である。それには昔からの災害事例を学び、教訓をくみ取ることも必要である。》

宮沢清治(みやざわ せいじ)は、NHKの気象キャスターや気象庁天気相談所長を務めた人物。1923(大正12)年、長野市生まれ。理学博士。技術士(応用理学部門)。
特に1983(昭和58)年から20 10(平成22)年6月まで、NHKの「気象情報」の解説者としてテレビ・ラジオに出演、「お天気博士」としてお茶の間で親しまれた。

1942(昭和17)年、気象技術官養成所(現気象大学校)卒。長野地方気象台予報官を経て、1957(昭和32)年8月から1964(昭和39)年3月まで新潟地方気象台予報官として、当時の気象台長・中田良雄(1905〜1985 / 梅雨谷線(現在の梅雨前線)という言葉を日本で最初に導入した気象学者)博士に師事。その後、福岡管区気象台予報課長を歴任。1972(昭和47)年、気象庁天気相談所長。1980(昭和55)年、広島地方気象台長。1982(昭和57)年、神戸海洋気象台長。1983(昭和58)年、NHKテレビ・ラジオの「気象情報」の解説者。1993(平成5)年、日本気象学会評議員。豪雪機構の解明で運輸大臣表彰(1968年)、気象知識の普及の功績により岡田賞を受賞(1996年)。
2011(平成23)年7月18日、癌性胸膜炎のため埼玉県川口市で死去。88歳。

■「宮沢清治」に関連する防災格言内の記事
藤原咲平 (気象学者)(2013.10.28 防災格言)
和達清夫 (物理学者 初代気象庁長官)(2007.12.03 防災格言)
圓岡平太郎 (中央気象台鹿児島測候所長 口永良部島新岳噴火(1931年)報告書)(2015.06.01 防災格言
倉嶋厚(気象学者・気象キャスター 元気象庁主任予報官)(2019.07.22 防災格言)
宮澤清治 (気象学者・気象解説者)(2016.09.05 防災格言)
荒川秀俊 (気象学者)(2016.10.03 防災格言)
福田矩彦 (気象学者・米ユタ大学名誉教授)(2013.12.09 防災格言)
森田正光 (お天気キャスター)(2017.06.05 防災格言)
気象庁(富士山WG)(2011.01.31 防災格言)
津村建四朗(地震学者・気象庁地震火山部長)(2013.07.08 防災格言)

 

<防災格言編集主幹 平井 拝>

 

[このブログのキーワード]
防災格言,格言集,名言集,格言,名言,諺,哲学,思想,人生,癒し,豆知識,防災,災害,火事,震災,地震,危機管理
メルマガ登録バナー
E-mail
お名前
※メールアドレスと名前を入力し読者登録ボタンで購読

アーカイブ