編集部では読者アンケート調査「教えて!あなたの家の防災対策」(※回答募集中)を実施して、日頃から行っている災害対策についてのご意見を広く募集しました。たくさんのご回答の中から、皆さまにとって有益で参考になるご意見を毎週ピックアップしてご紹介してまいります。今週は、東海地方の なまずん@APLA さんのコメントをご紹介します。
■ 教えて!あなたの家の防災対策 アンケート ■
【回答 No.54】なまずん@APLA 様(60歳代・男性)
【回答 No.54】なまずん@APLA 様(60歳代・男性)
[回答者名] | |
なまずん@APLA 様 |
[性別 ・ 年齢 ・ 居住地域 ・ 世帯人数] | |
男性 / 60~69歳代 / 東海地方(静岡、愛知、岐阜、三重) / 3人暮らし |
[居住環境] | |
[想定している災害] | |
[アンケート回答]
南海トラフ地震に備えています。
自助として9年前に新築した家は免振杭構法で住宅の揺れを軽減しています。
井戸を掘り生活水は確保。太陽光発電パネルに一昨年10kwh の蓄電池を加えました。
携帯トイレは300 セット、トイレットペーパーは100 ロール備蓄。
米は10 ㎏、カセットコンロの予備はいつもしています。
共助として、“はそり(大型の鍋)”1台有り、4台分の屋根付き車庫で炊き出しあるいは洗濯場として提供可能。
自宅前が公園で一時避難場所です。プリウスで停電時に公園を夜間照らすことが可能。
はそりを使って、近所の人対象にパッククッキングの講習会を今月初めて行った。好評だったので、輪を広げたい。
公園が地域住民が好きになるように、気ままに草刈りや落ち葉拾いなどを短時間だが週に2回ほどしている。
敬老会に入り、昨年から地域の空き地で野菜つくりをしている。
食料確保とコミュニケーションつくりに役立っている。
「自助」の備えをやられた上で、「共助」をどうするかを考えコミュニティ作りから始めています。
自宅の防災も凄いやっている人で、地域イベントまで主催するなど、たいへんボランティア精神に満ち溢れています。とても素敵な生き方です。
その行動の根底には「利他(自分が誰かを助ける)」があります。防災は「①自助(自分と家族の安全は自分達で守る意識)」「②共助(地域の皆で協力する意識)」「③公助(行政や国の防災活動)」の3つが柱と言われますが、なまずん@APLA さんのコメントでは、最も難しいとされる「②共助」の具体的なやり方を教えてくれています。これはたいへん参考になります。
■自助
9年前に新築した家は免振杭構法で住宅の揺れを軽減
「免振杭構法」と調べましたが良くわかりませんでした。
きっと家の基礎が免震で支持層まで杭打ちしている揺れに強い丈夫な家なのでしょう。
皆さんの参考になるので、どこのメーカーで建てられたのか教えて欲しいです。
(メールもしくは再度のアンケート回答で情報をいただければ幸いです)
井戸を掘り生活水は確保。
きっと細菌など水質に気を付けて定期的にチェックするのでしょうね。
井戸水を飲料水に使用する場合には、水道法で水質検査が定められており、定期的(1年に1回)に水質検査(最寄りの保健所で受付)が義務化されているようです。
太陽光発電パネルに一昨年10kwh の蓄電池を加えました。
10kWhとなると停電時にも家中の全ての電気が使える「全負荷」と呼ばれる本格的な設置式の蓄電池ですね。
3人暮らしだと冷暖房して2日は持ちそうです。凄いですね。
携帯トイレは300 セット、トイレットペーパーは100 ロール備蓄。
恐らくトイレそのものと言うより、トイレ処理剤が300セットなのだと思いますが、300セットの処理能力だと(1人1日5~8回のトイレ利用と考えて)3人で1~2週間は持ちそうです。
米は10 ㎏、カセットコンロの予備はいつもしています。
カセットコンロ(カセットフー)のガス缶の予備お備蓄という事ですね。
■共助
共助として、はそり1台有り、
「はそり」というのを初めて知りました。
調べると「はそり鍋」と呼ばれる大鍋のことで、戦国時代の陣笠の上下を反対にした形である端反笠(はそりがさ)から転じた名称で、主に東海地方の方言だそうです。詳しくはこちらなどが写真もあって参考になります。
4台分の屋根付き車庫で炊き出しあるいは洗濯場として提供可能。
自宅前が公園で一時避難場所です。プリウスで停電時に公園を夜間照らすことが可能。
地元コミュニティのことまで考えています。凄いです。
こうなると、共助(皆が皆で助け合う役割を担う事)というよりも「利他(自分が誰かを助ける)」ですね。
皆が利他の心で助け合えれば良いですが…一時避難場所の公園前にご自宅があるとのことで、「トイレ貸してくれ(災害時に公園トイレが使用不可)」といった現実的な出来事までも想像しておかないといけないのか? と思ったりしました。
はそりを使って、近所の人対象にパッククッキングの講習会を今月初めて行った。好評だったので、輪を広げたい。
ハイゼックス(三井化学が開発した高密度ポリエチレンビニル袋で、ハイゼックスのビニル袋に米と水を入れ炊飯など食材を入れて煮込むことができる)というのもあります。
■編集長より
東海地震(南海トラフ地震)のエリアとなる東海地方にお住まいなので、地域柄から地震防災に高い意識をお持ちなのでしょう…が、自宅前が一時避難場所に指定されている公園であることから、自ら考え率先して地域コミュニティの育成に力を注いでいます。
その行動には、災害時に地域コミュニティで協働する“共助”を近隣の人たちに啓蒙することの大切さ、そして、そのためには地域コミュニティを日頃から醸成しておかなければならない、といった明確な意識があって行動されているようにも見受けられました。
地域防災力を高めるには「地元コミュニティ」がとても大切で、そのための「日頃からのコミュニティ作り」は防災に欠かせません。
何故なら、緊急時には、自分ができること以外に、自分ができないこともある(他人の力が必要な事もある)からです。
なまずん@APLA さんは、このコミュニティに積極的に介在されて行っています。
その行動は、自分の家の防災力強化の為にもなります。つまり地域が助かれば、自分が助かるからです。
さて、私どもセイショップの立地は公園の隣にありますが、災害時にここに避難した全員を助けられないという葛藤もあります。
・カセットガス:イワタニ(Iwatani)使用期限7年
カセットガスの使用期限は「7年以内(40℃以下)」です。PL法などの補償がありますので、必ず、お使いのカセットコンロが推奨するガスを揃えましょう。基本的に同じメーカーの物であれば良いと思います。「イワタニ カセットガス 専用ボックス入り 12本組 CB-250-OR-12BOX」は税込2,949 円
URL:https://amzn.to/3tU75I8 [amazon.co.jp]
・ハイゼックス炊飯袋
ハイゼックスは三井化学が開発した高密度ポリエチレンビニル袋です。ハイゼックス炊飯袋にお米約150gとお水を袋に詰め、約20分間沸騰させるだけでご飯が炊き上がります。大鍋を使えば一度に大人数にも対応できます。「ハイゼックス炊飯袋(100枚)」は税込1,320 円
URL:https://amzn.to/3pyAasc [amazon.co.jp]
・防災給電車(例.トヨタの「防災給電」対応車)
クルマは、もしものときの電源になる。トヨタの「防災給電」対応車の特設サイト。プリウス、プリウスPHVの場合、外部供給できる電力量(満充電・ガソリン満タン時)約40kWh(=約40,000Wh)なので、一般家庭が日常使用する電力量を1日あたり10kWh (家庭での1時間あたりの消費電力400W)として試算した場合には、家の約4.5日分の電力供給が可能。
車に付いているインバーターの能力は1,500W(合計で最大1500ワットの電気製品を同時に動かすことが出来る)。
URL:https://toyota.jp/kyuden/ [トヨタ自動車]
―――さて、
アンケートは引き続き回答を募集しております。
皆様のご協力をお願いいたします。
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