防災意識を育てるWEBマガジン「思則有備(しそくゆうび)」

あらゆるリスクを考え自宅を強固に目標一年分の備蓄を工夫…車中泊で出先の災害想定も ~ 東海地方の おばちゃん 様(50代女性)の災害対策【わたしの防災対策#29】

time 2022/07/04

あらゆるリスクを考え自宅を強固に目標一年分の備蓄を工夫…車中泊で出先の災害想定も ~ 東海地方の おばちゃん 様(50代女性)の災害対策【わたしの防災対策#29】


編集部では読者アンケート調査「教えて!あなたの家の防災対策」(※回答募集中)を実施して、日頃から行っている災害対策についてのご意見を広く募集しました。たくさんのご回答の中から、皆さまにとって有益で参考になるご意見を毎週ピックアップしてご紹介してまいります。今週は、東海地方(静岡、愛知、岐阜、三重)にお住いの おばちゃん さんのコメントをご紹介します。


 

■ 教えて!あなたの家の防災対策 アンケート ■
【回答 No.29】おばちゃん 様(50歳代・女性)

[回答者名]
おばちゃん 様

[性別 ・ 年齢 ・ 居住地域 ・ 世帯人数]
女性 / 50~59歳代 / 東海地区(静岡、愛知、岐阜、三重) / 6人暮らし

[居住環境]
戸建て(2階) 住宅地 地方部 高台
[想定している災害]
地震 台風 大雨洪水 津波 土砂災害 火山噴火 大雪・雪崩 落雷

[アンケート回答]

●想定している災害は、あらゆる災害、食料不足、パンデミックなどです。
自分の居住地ではリスクの低い災害でも、遠方に出かけた際にリスクを負うことは多々あるので、あらゆる災害を想定するようにしています。

●自宅は住宅街で隣家との距離は十分ありますが、出火してしまう可能性はあるので消火グッズを揃えています。(消火器は期限切れなので交換しなくてはいけませんが)

 
●地震に強いという触れ込みのメーカー(スウェーデンハウス)で建てましたので、在宅避難を念頭に置いています。

そもそも戸建てに引っ越したのも、地震に備えてのことでした。
それまでは6階建てマンションの6階に住んでいましたが、2人目が生まれて間もないころにたまたまNHKで地震の番組を観まして、「3歳と0歳を抱えてここから逃げられる気がしない」と夫に相談し、土地を探し始めました。
スウェーデンハウスは100年分の大きな地震の負荷に耐える実験をしていると聞き、森林保全の企業努力や50年間無料点検サービスなどにも魅力を感じ、建築を依頼しました。

私は地震のことしか心配していなかったのですが、土地を決める際には夫は水害のことも考慮してくれていて高台で浸水の心配がない地域に土地を見つけてくれました。

 
●備蓄は1年分を目標にしていますが、現在は食料は4ヶ月分ほど、飲料水は3週間分ほどです。100リットルの雨水タンクがあり、大型の浄水器を購入予定です。雨水タンクも増やしたいと思っています。

備蓄スペースとして、2018年に1階の2畳半ほどの納戸を全部片づけて、備蓄の収納に使えるようにしました。

もともとあった家具を工夫して設置したり、新しくメタルシェルフやスライド式のキャビネットをを購入して狭い空間ですが、最大限に収納できるようにしています。
家の中にコンビニがあるような感じで、何がどこにあるか楽に分かるようになっており、管理も買い足しも楽しくできるようにしてあります。

地震が起きた場合の対策がまだ不十分なので、上の方に収納してあるものは車のラゲッジネットで落ちないようにしたいと思っています。
1年分の食料を収納するにはここだけではスペースが足りないので、まだまだたくさん不用品を処分しないと無理そうです。

水はウォーターサーバーの12リットルのボトルで備蓄していて、なるべく20本を切らないようにしています。
ウォーターサーバーを契約する前に買っていたペットボトルの水は、賞味期限が切れても回さずに全部保管してあります。期限が過ぎても腐敗はしないので飲めますし、生活用水としても使えるので無理して消費してプラスチックゴミを出さないようにしています。

 
●子ども達には地震が起きて帰れなくなった場合のことを考えて出かけるように伝えています。車には数日車中泊できるような物資を積んであります。

車中泊については、出先のゴール地点に着く前に災害に遭う可能性と家に帰れない可能性をいつも考えて出かけるようにしています。
たとえば最近では、用事があって愛知県から東京都まで家族で車で出かけましたが「南海トラフ地震」「富士山噴火」「首都直下地震」の3つの災害を想定して準備しました。
水や食料はもちろんですが、災害用トイレ、雨具、N95のマスク、ゴーグル、バイオライト、その他、荷物でパンパンの車で出かけました。
冬でしたら防寒グッズ、真夏でしたら冷感グッズも用意します。
燃費にはあまりよくないですね(;^_^A

 
●家庭菜園をしていて、多少の食料を調達できるようにしています。

この家庭菜園の広さは10坪もないくらいです。
まだ去年の春に庭を畑にしたばかりで、あまりたくさん収穫できないのですが果樹もいろいろと植えたので、これから何年もかけて食料が調達できる庭にできたらと思っています。
食糧危機のような状態になれば、外のものは盗まれることもあるかと思い、バルコニーにもプランターを置いて葉野菜などを育てています。

 

■ 編集部よりコメント


自宅を中心にして、旅行などで出かけた場合のリスクも考えていらっしゃいます。
備えの内容も、様々な観点から複数の手段を用いた防災の工夫が出来ており、編集部内でも「もの凄い!」と感嘆しました。

お子さん達にも防災について伝え、家族のなかで防災の話題がきちんと話し合われて、自宅の防災情報が共有化されていらっしゃいます。
(きっと家庭菜園も、お子さんの教育や趣味と防災利用の両立の目的もあるのでしょうね)

とても素晴らしい備えを実践されており、参考になるアンケート回答です。
ぜひお読みいただきアイデアを取り入れましょう!

 

●出先での罹災リスクも想定する

遠方に出かけた際にリスクを負うことは多々あるので、あらゆる災害を想定するようにしています。

その通りですね。

災害はいつ・どこで発生するか分かりません。
だから、確かにおっしゃる通り、行く先の土地での災害も考慮すべきです。
個人のリスクセンスの問題です。

こうして言及されて始めて、そういえば私も出先の防災をやっている、という思い出した方も多くいらっしゃるかもしれません。
皆さんが出かける時にどう対策をされているか?、は別のアンケートで聞けると良いかもしれませんね。

他の方のアンケートコメントでは、「バッグの中にお菓子などを入れている」といった通勤途中のリスク想定をされている人もいらっしゃいました。



 

●食料不足
実は、今回のアンケートでは おばちゃん さんから初めて「食料不足」に言及したコメントをいただきました。
米ソ冷戦時代の1980年代には、紛争や戦争による輸送網封鎖で輸入が滞り、日本が海外に多くを依存している原油(エネルギー危機)や食糧(食糧危機)が脅かされるのではないか、といったリスク論が多数ありましたが、その後は、日本の危機管理論では自然災害リスクが注目され、今の様な食糧危機のお話は個人レベルではあまりされなくなっていました。コロナ禍からロシアのウクライナ侵攻を経て、最近になって「食糧安全保障問題」が話題に上がることが増えて参りましたので、少し潮目が変わったかなと思っています。
そのような思いもあって、簡単な読者アンケート「あなたは今どんな「危機」を心配していますか?」を行っています。

 

●火事

自宅は住宅街で隣家との距離は十分ありますが、出火してしまう可能性はあるので消火グッズを揃えています。(消火器は期限切れなので交換しなくてはいけませんが)

火事は初期消火(自分で火を消す)が大切ですね。
消火器の期限切れの交換はお早めに…。

初期消火について解説すると、
初期消火が大切な理由は、大きな火災になることを防ぐことができるからです。

では初期消火がどんな状態かというと、まだ出火して間もない段階(燃え広がっていない段階)のことを指し、一般的な目安として、初期消火が可能なのは、天井に火が回るまでとされています。
消防のプロでも、天井に火が回ったら消火具で消すことは不可能なんですね。
一般的に、木造家屋火災では、火が出てから、天井に火が燃え移るまで3分程度とされ、家屋が全焼するまでは平均で僅か20分程度です。
想像以上に火の回りは早いので、初期消火が可能な3分以内に火を消すことが大切です。
もし3分経っても火が消えなかったら、そのときは消すことがほぼできませんので、速やかに避難することが大切です。

3分以内(できれば2分以内)に火を消すためには、どうするかというと、すぐ近くの取り出しやすいところに消火具がないと時間的に間に合いません。
そのため、理想としては、各部屋に消火具が備えられていること(最初に気づいた家族が自分の部屋の消火具を取りだしてすぐに火を消すことができる)。
各部屋への設置が難しければ、火が出そうな部屋(キッチンなど)には必ず消火具を備えるようにしたいものです。

それと消火器をきちんと扱う為には割と練習が必要なので(素人は消火器で火を消すことがなかなかできません)、近隣の防火訓練や、消防訓練施設のある防災センターなどで予め取り扱い方法を練習しておくことが望ましいです。

…ただ災害時の火災の怖さは、自分の家から出火することよりも、近隣からの延焼です。
コミュニティーによる共助(助け合い)程度しか対処がなく、これはどうしようもありません。

 

●地震に強い家

地震に強いという触れ込みのメーカー(スウェーデンハウス)で建てましたので、在宅避難を念頭に置いています。

凄いですね。
地震に強い家を建て、在宅避難する。
人を頼らない「自助」としては正しいことで、自助防災の鏡です。

NHKの番組がどんなのかも気になりますが…、お子さんを抱えての被災を想像されて、リスク軽減のため引っ越しを選択したことも凄いですが、土地選びも地震や水害(浸水)に強い場所を踏まえて、そして地震に強いハウスメーカーで建てていることも素晴らしいですね。
きっと土地探しでは、国や行政の公開しているハザードマップや地盤情報なども参考にされたのだと思います。

 

●一年分を目標とした備蓄

備蓄は1年分を目標にしていますが、現在は食料は4ヶ月分ほど、飲料水は3週間分ほどです。100リットルの雨水タンクがあり、大型の浄水器を購入予定です。雨水タンクも増やしたいと思っています。

一年分というのは、今までの回答者の中で一番目標が高いです。

一般的に望ましいとされる備蓄量は、想定する災害の種類によって変わってくるものです。
地震災害では3日~7日間以上、水害では2週間程度、火山噴火では14日以上、新型感染症禍では20日間以上、戦争では1か月以上(最低1か月)、などと食糧備蓄には終わりはありません。
保管スペースが許す限りは、食糧や水の確保量は多ければ多いに越したことはありません。

家族6人で4か月分(120日)なので、2,160食分相当の備蓄になります。凄い。

飲料水は3週間(21日)なので、一人1日3リットルと考えると6人家族で378リットルの確保が既にされていることになります。凄い。
コメントに「ウォーターサーバーの12リットルボトル×20本」とあるので、このウォーターサーバーの業者を使って、240リットルの飲料水を常に切らさないようにローリングストックで回されていることや、他は想像ですが、恐らく、ペットボトルの保存水(2リットル×69本=11ケース程度)などで補完しているのでしょうね。

また、口に入れる食べ物や飲み物なので温度・湿度管理ができる屋内の納戸にきちんと保管し、しかも、できるだけ収納方法を工夫されている。
当然ながら、屋内の保管スペースには限界があるので、ある一定レベル以上の備蓄量が確保されたと判断した現在は、更に備蓄量を増す工夫として、屋外の庭に雨水タンクを複数設置して、浄水器で浄水した飲料水が確保できるようにも工夫を凝らされています。
これにより、2つの異なる場所に保存水などが確保されることにもなって、自然にリスクを分散することにもつながっています。
たいへん理想的な、食糧・飲料備蓄の形で素晴らしいですね。
考え方として、皆さまもぜひ参考としてほしいです。

 

●大型の浄水器を購入予定…
10トンの水をろ過する災害用浄水器《CYGNUS-10(シグナス10)》という製品もあります。
通常は行政や学校がプールの水などを地域住民へ配る目的で使っている製品ですが、自宅に池があるそうで個人で購入される人も割といます。でも少しお高いです。

 

●車中泊
数日間の車中泊の食糧や道具も積んでおり、しかも季節に応じて防寒具なども入れ替えている。
これらの準備により、日常の生活(レジャー)と防災の両立もできています。いや、凄いですね。
いくら自宅が災害に強くても、もしもの際には、車を使って外へすぐ避難することも考えていらっしゃるのでしょう。

 

●家庭菜園

家庭菜園の広さは10坪もないくらいです。

自家消費用の家庭菜園ですね。
とても羨ましいです。

収穫が楽しみですね。

 

■ 今回、おばちゃん さんから紹介頂いた防災グッズ

住宅用 強化液消火器(中性) キッチンアイ ルビーレッド MVF1HAR ・消火器(使用期限:5年程度)
火災の初期消火で活躍するのが消火器です。もっとも一般的な粉末(ABC)消火器は、リン酸アンモニウムを主成分とする消火器で、普通火災(A)、油火災(B)・電気火災(C)の消火に対応していますが、使用時に粉末が部屋中に撒かれますので、自宅用途には、強化液消火器(液体の消火薬剤が噴出するタイプ)を準備した方が良いでしょう。一例として、モリタ宮田工業の「住宅用 強化液消火器(中性) キッチンアイ ルビーレッド MVF1HAR」で税込9,353 円。

URL:https://amzn.to/35LaCOQ [amazon.co.jp]

雨水貯留タンク ・雨水タンク
八木熊の雨水貯留タンク「アクアタワー200リットル」は税込37,800 円。雨水タンクの設置に各自治体の助成制度(補助金)が利用できる場合があります。助成金は購入・設置前に申請が必要な場合があるので、購入検討前に調べることをお勧めします。

URL:https://amzn.to/3JdXjWC [amazon.co.jp]

ウォーターサーバー(事業者と要契約) ・ウォーターサーバー(事業者と要契約)
定期的に業者が“飲み水”を届けてくれる有料サービス事業「ウォーターサーバー」は、防災で考えると、常に余分に水が備蓄され続けることになり、それは理想的なローリングストックの形となります。事業者はいくつかありますが、有名なところだと「プレミアムウォーター」「クリクラ」「アクアクララ」などがあり、概ね月額4,000円くらいからの契約です。

トイレの女神PREMIUM 携帯トイレ 簡易トイレ 非常用トイレ 抗菌凝固剤 登山 渋滞時 エチケット袋 男女兼用 廃棄袋付き日本製 10回分 ・携帯トイレ:トイレの女神(15年保存)
2回分の携帯用トイレが1袋に入っている携帯トイレで、箱用厚紙、半透明ビニール袋、黒色廃棄ビニール袋、凝固剤がワンセットになっているので日頃からカバンの中などに入れておけるのがとても良いですね。この種のもので15年保存を謳っている商品は今のところこの製品だけの様な気がします。使用時には前もって凝固剤を入れておくというのもポイントです。糞便の処理よりかは尿の処理に強い商品のように思いました。「トイレの女神PREMIUM 携帯トイレ(廃棄袋付き)2回分x5袋(10回分セット) 」で税込2,480円

URL:https://amzn.to/3CdQ3qu [amazon.co.jp]

3M N95マスク(医療用)Aura 1870+ [20枚入 / 個包装](微粒子用マスク・防塵防護マスク) ・3M N95マスク(医療用)Aura 1870+
火山噴火災害での粉塵対策や、パンデミック時の抗ウイルス対策などで使用される微粒子ろ過性能が高い使い捨てマスクが、アメリカNIOSH規格によるN95防護マスクです。なかでも3M社の製品は世界的に最も有名です。3M N95マスク(医療用)Aura 1870+ [20枚入 / 個包装](微粒子用マスク・防塵防護マスク)は税込4,950 円

URL:https://www.seishop.jp/shopdetail/065000000002/

TOYO 防塵メガネ NO.1290 ・防塵ゴーグル(防塵メガネ)
火山灰や瓦礫がある災害現場などの移動手段に防塵メガネは役立ちます。個人的には、眼鏡をしていても使える少し大きめのゴーグルタイプがおススメです。一例として、トーヨーセフティー(TOYO SAFETY) 防塵メガネ NO.1290は、税込1,650 円

URL:https://amzn.to/3HaeKWB [amazon.co.jp]

BioLite(バイオライト)キャンプストーブ2 PLUS《フルセット》 ・火力発電機:BioLite(バイオライト)
“BioLite”(バイオライト)は持ち運べる世界最小の火力発電機で、焚火の熱を電気に変換し内蔵バッテリーから携帯端末をUSB充電できるコンロ。BioLite(バイオライト)キャンプストーブ2 PLUS《フルセット》は税込31,900 円

URL:https://www.seishop.jp/shopdetail/000000000611/

 


 
 

―――さて、

アンケートは引き続き回答を募集しております。

皆様のご協力をお願いいたします。

アンケートに答える

 

■ 本アンケート調査結果概要・コメント集 ■





























みんなの防災対策を教えてアンケート募集中 非常食・防災グッズ 防災のセレクトショップ SEI SHOP セイショップ
メルマガ登録バナー
E-mail
お名前
※メールアドレスと名前を入力し読者登録ボタンで購読

アーカイブ

人気記事