編集部では読者アンケート調査「教えて!あなたの家の防災対策」(※回答募集中)を実施して、日頃から行っている災害対策についてのご意見を広く募集しました。たくさんのご回答の中から、皆さまにとって有益で参考になるご意見を毎週ピックアップしてご紹介してまいります。今週は、中国地方(広島、岡山、山口、鳥取、島根)にお住いの kakko さんのコメントをご紹介します。
■ 教えて!あなたの家の防災対策 アンケート ■
【回答 No.34】kakko 様(60歳代・女性)
【回答 No.34】kakko 様(60歳代・女性)
[回答者名] | |
kakko 様 |
[性別 ・ 年齢 ・ 居住地域 ・ 世帯人数] | |
女性 / 60~69歳代 / 中国地区(広島、岡山、山口、鳥取、島根) / 2人暮らし |
[居住環境] | |
(海抜12.6m) |
[想定している災害] | |
[アンケート回答]
地震、気候変動(台風、大雪)、緊急事態の外出禁止、その他食糧不足など
水(ペットボトル、エコキュート、浄水器(フィルター)、貯水缶)、
米(白米、玄米、精米機)、
麺類、ドライフード(野菜、肉類、卵、米などの自作も含む)、
その他食糧、
酒類、豆類、調味料、
薪ストーブ、薪(枝なども)、カセットコンロ、カセットボンベ、発電機(蓄電池、電池、太陽光パネル)、キャンプ用品、
衣類、布団類、日用品(洗剤、ペーパー類、ラップなど)、
工具類(バール、大工道具)、
菜園(種子類、肥料、肥料作りの材料、農業資材)
家具固定、非常持ち出し品準備、ヘルメット、頭巾、ヘッドライト、厚底靴(安全靴)など
とても奥が深そうなご回答をいただきました。
色んな準備をしているのが分かる回答です。
災害に備えている…というよりも、そういう生活を送られている人(海外でいうプレッパー(有事などに備える人)に近い)というイメージです。
「これも備えになるよね」と言いながら暮らしている姿が思い浮かびました。
地震災害、気候変動の影響による大型化する気象災害、その他の緊急事態による外出禁止、食糧不足などと、一般的な災害の備えというより“備え”のテーマが大きいです。
それ故に、物資備蓄のほかに家庭菜園をされるなど、たいへん“サバイバル的な備え方”をされていらっしゃるように思えました。
実践されている方法…、例えば飲料や食糧の確保方法をみてみると、備蓄する、自分で作る、など併用し複数のやり方で水や食糧が確保できるように工夫され、複数の方法を取り入れておくこと、もし一つの方法がダメでも、もう一方で補うことができるように、危険を分散されているのです。とても素晴らしいです。
… … …
ただ、それぞれの道具などをどう組み合わせどう使っていくのかや、どのくらいの年月の備蓄を考えていらっしゃるのか?、自宅ではなく避難プランをどう考えていらっしゃるのか?、などもっと詳しくお知らせいただきたく思いました。
こちらお読みでしたら、再度のアンケート回答で詳しくお伺いできれば幸いです。
●緊急事態とは
外出が禁止となる緊急事態は、想像するに、自然災害、外出禁止令が発出される事態(最近だと海外パンデミックのロックダウンなど)、戒厳令が布かれるような事態、有事(大規模テロを含む武力攻撃や侵略)、環境汚染などが伴うような重大事故(原子力災害など)、その他にも経済危機などでしょうか。
●食糧不足とは
食糧不足とは、どのように考えられていらっしゃるのか、何か生き残りを計る方法も模索されていらっしゃるのか、気になる所です。
日本だと、大規模地震や大規模な自然災害で、一人あたり最低3日分(南海トラフ巨大地震では7日以上)程度の食糧や物資の備蓄が望ましいと呼びかけています(義務はない)。
海外だと、スイス連邦政府では有事(戦争と食糧輸入停止など)のため国家備蓄のほかに国民一人あたり90食(1月分)の食糧備蓄が義務付けられています。
また、食糧危機(終末思想・飢饉)への対策としてアメリカのユタ州などでは約1年の食糧備蓄が州民に推奨されていたりします。
欧州だと、ドイツ連邦政府では戦争による食糧・エネルギーの供給危機に対応するために2016年に「民間防衛」が発表され、このなかで国民一人当たり10日分食料と5日分の水の備蓄が推奨されました。また、2017年にドイツ連邦政府で食料確保準備法が制定されてもいます。
食糧不足と単純に言っても上記の例の様に、目的によって、数日から1年にわたる長期備蓄まで色々です。
何日くらいの想定をされていらっしゃるのか、お話をお聞かせいただけると嬉しいです。
●水の確保
水は、ペットボトル(保存水)、エコキュート(370リットル~460リットルの貯水)、浄水器(予備のフィルター)、貯水缶(雨水タンク?のようなものでしょうか)と、複数の方法を確保されてています。
素晴らしいですね。
貯水缶が良く分かりませんでしたが、飲料水が入った缶、貯水槽(タンク)など、いずれにせよ水を貯めるものですね。
●食料の確保
米(白米、玄米、精米機)、麺類、ドライフード(野菜、肉類、卵、米などの自作も含む)、その他食糧、酒類、豆類、調味料、
…(中略)…
菜園(種子類、肥料、肥料作りの材料、農業資材)
精米に自作、ドライフード、菜園…もしかすると農家の方でしょうか?
なるほど、農家の方であると、食糧危機を気にされるのも頷ける気がします。
米(精米前の玄米)など穀物は、時間経過で味の劣化はありますが、空気に触れなければ1年以上数年単位で保存も可能のようですね。
ただ5年、10年、15年など長期保管は難しい
これらの長期保管の方法・工夫があるようでしたら、ぜひとも再度コメントをいただけると嬉しいです。
調味料には、砂糖や塩も含まれるのでしょうね。
長期食糧備蓄計画では、ビタミンの不足も心配されますので、ビタミンCやビタミンB群を中心に、サバイバルフーズ・サプリメント(5年保存)も備蓄品に検討されると良いと思います。
- 参考資料
■米ブリガムヤング大学(BYU):報告書「食糧の長期貯蔵へのアプローチ」2019年
AN APPROACH TO LONGER-TERM FOOD STORAGE. Department of Nutrition, Dietetics and Food Science, Brigham Young University Revised September 2019[PDF]
■日経Gooday > 災害は体調悪化の引き金に 不足させたくない5つの栄養素
https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/14/091100031/032300669/
■日本微量栄養素学会 > 災害後の避難所における食事およびビタミン強化食品による体内ビタミン栄養状態への影響(論文)
http://www.jtnrs.com/sym30/02-O-02.pdf
●工具類
工具類(バール、大工道具)
なるほど、確かに工具類はあると便利で、活用できる用途が広いですね。
バール(普段持ち歩いていると警察に捕まるそうですが…)については、震災後の被災地で、災害時の救助やその後の生活等々で役立ったという話も耳にしました。
・精米機(家庭用)
この種の製品は各社から様々なものが発売されています。バッテリーで稼働させることを想定した場合は、電化製品ですので、消費電力を必ずチェックしましょう。一例として、アイリスオーヤマの「家庭用精米機(RCI-B5-W)」は定格消費電力:250Wで、税込12,800 円
URL:https://amzn.to/3bxQdjp [amazon.co.jp]
・バール
家の解体などに使われる「バール」は日曜大工・DIYでも欠かせない工具の一つで、万が一の際には災害救助の道具にもなります。バールは素材や形状・長さ・重さ・価格も様々な種類が売られています。一例として、TRUSCO(トラスコ中山)の「平バール 750mm(THB-75)」は、税込2,055 円
URL:https://amzn.to/3OWA6JZ [amazon.co.jp]
・薪ストーブ(住宅用の暖炉)
一例として、ステンレス製で組み立て式の「TOMOUNT 薪ストーブ」は、税込16,000 円~17,000 円ほど
URL:https://amzn.to/3vzxZVJ [amazon.co.jp]
・ヘルメット
大地震時の避難の際にヘルメットがあるだけで安心感が違います。一般的に防災ヘルメットは“折りたたみ”できたり、“かさばらず”省スペースに保管できるように設計されていますが、ヘルメットは必ずしも防災専用のものである必要性はありません。例えば山登りをされている方は山用のものを用いても良いでしょう。紹介している商品は、カラーバリエーションも豊富なDICプラスチック社の「防災用折りたたみヘルメット(IZANO)IZANO2」で税込4,730 円
URL:https://amzn.to/3q6AsDj [amazon.co.jp]
・ヘッドライト
スポーツやアウトドア用品として各社から色んな種類が販売されており、価格も性能も、数百円から1万円超の製品まで様々です。個人的には、充電式で、できるだけ軽く、実用点灯時間の長いものが良いかと思います。一例として、重量180グラムで充電式のGENTOS(ジェントス)Gシリーズ「GH-101RG(明るさ450ルーメン/実用点灯:High/6時間、Mid/13時間、Eco/52時間)」は税込7,597 円
URL:https://amzn.to/3Naf2zr [amazon.co.jp]
・安全靴・先芯・踏み抜き防止(男女兼用)
一例として、ちょっとカジュアルなデザインのユニセックスの安全靴「Firtsagy」は、税込3,590円~3,890円
URL:https://amzn.to/3vDjzUD [amazon.co.jp]
―――さて、
アンケートは引き続き回答を募集しております。
皆様のご協力をお願いいたします。
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