編集部では読者アンケート調査「教えて!あなたの家の防災対策」(※現在開催中)を実施して、日頃から行っている災害対策についてのご意見を広く募集しました。たくさんのご回答の中から、皆さまにとって有益で参考になるご意見を毎週ピックアップしてご紹介してまいります。お二人目はペットとお住いの横浜市のK.T様のコメントです。
■ 教えて!あなたの家の防災対策 アンケート ■
【回答 No.02】神奈川県横浜市 K.T 様(50歳代・男性)
【回答 No.02】神奈川県横浜市 K.T 様(50歳代・男性)
[回答者名] | |
K.T 様 |
[性別 ・ 年齢 ・ 居住地域 ・ 世帯人数] | |
男性 / 50~59歳代 / 関東地方 / 2人暮らし |
[居住環境] | |
[想定している災害] | |
[アンケート回答]
横浜市のマンションに妻と愛犬で暮らしています。
50代後半となり体力にも徐々に自信が持てなくなってきました。
マンションは比較的高台にあり、木造家屋に比べれば耐震性もあるのかと思っていますが、地下駐車場においてある車については少し心配が残ります。
対策としては、食糧と飲料水の準備くらいで、特に水についてはウォーターサーバーのボトルを常に1本多めに置いておくようにしています。
月に数度、仕事で都内に出かけることがあり、その時に被災したらどのように対応すればよいのか一番の心配事です。
広域避難所は目の前の公園ですが、ペットをどのように連れて行けるのか、そのための準備は何をすべきなのか気になっています。
主な対策グッズは、ウォーターサーバーと、25年もつというセイショップさんの食糧、避難持ち出し用のバッグと簡易ヘルメットを準備しています。
車内には、閉じ込められた時にガラスを壊すことのできるハンマー(シートベルトを切ることのできるナイフ付き)を準備しています。
●「食料と飲料水の準備くらいです…」とコメントをいただきましたが、「ウォーターサーバーのボトルを常に多めに置いておく」というのはローリングストックの方法論です。
このローリングストックを日常生活のなかに組み込んで“実践(継続)されている”という点が素晴らしいですね。とても大切です。
●日常的にお車を活用するライフスタイルと見受けました。マンション駐車場の耐震性をご心配でしたので、ひょっとすると「ピロティ構造(壁がなく柱だけの空洞構造)」となっているのかもしれません。
ピロティ構造の場合は耐震性が弱い傾向にあるので確かに心配ですね。またB1F以下の地下駐車場だった場合であっても、今度は大雨洪水による浸水が心配かもしれません。
さて、私(編集主幹)の個人的な教訓をお話します。
東日本大震災(2011年3月11日)の時、私はJRの駅近くのマンション五階(神奈川県横浜市戸塚区)に住んでいました。近隣に大きな被害はありませんでしたが、当日深夜まで一帯全て広域停電したため、マンション入口の電動扉、電動シャッター類、エレベータ、駐車場入出口の電動シャッター類が全てストップしました。自家用車を駐車場から出すことができず、外出先で帰宅困難になった家族を迎えに行くことができませんでした。災害が本業なので割と対策をしていましたが、駐車場から車が出せないというケースは、この日まで全く想像しておりませんでした。
●神奈川県横浜市から東京都内の区間には、大きな河川が二本(多摩川と鶴見川)あるため、確かに「帰宅困難」が心配です。
どこに泊まるかなど、あらかじめ自身の行動マニュアルを定めておくと良いかもしれませんね。
- ■東京都の洪水ハザードマップ一覧(23区26市2町)
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/jigyo/river/chusho_seibi/index/menu03.html
■神奈川県の洪水ハザードマップ一覧
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/f4i/cnt/f3747/p1039490.html
■東京都世田谷区 > 災害時帰宅困難者ハンドブック(※個人向け・良くまとまっています)
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kurashi/005/003/003/d00165296_d/fil/kitakukonnanHB.pdf
■東京都 > 帰宅困難者対策(事業者・個人)
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/kitaku_portal/index.html
●「ペット防災」は、現時点で、実は、明確な統一見解が出されていないため、難しい問題の一つです。
犬や猫など“ペットの防災”は環境省が管轄しており、2018年に『人とペットの災害対策ガイドライン(全176ページ)』がまとめられています。
- ■環境省 > 人とペットの災害対策ガイドライン
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002.html
“ペットの防災”で最も重要なポイントは、「同行避難できるかどうか」という点です。
飼い主がペットと避難所に同行が可能かどうか…は、事前に役所(行政)に問い合わせをし確認しておくことをおススメします。
もし同行避難がダメなようならば、自宅に避難するという選択肢しかなくなります。
同行避難が可能であれば、ペットには、咬まない・吠えない・ケージに慣らす訓練など「しつけ」をしておく必要があります。
これについては環境省のペラ「ペットを飼っている皆さまへ(災害時のペットとの同行避難について)」(下記のガイドライン)が良くまとまっています。
- ■環境省 > ペットを飼っている皆さまへ(災害時のペットとの同行避難について)
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/files/poster09_2.pdf
■NHK > 明日をまもるナビ「災害発生時、ペットをどうする? 犬、猫の飼い主が知っておくべき準備と対策」
https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/article/1347.html
●車に緊急脱出ハンマーを備えられているとのこと、さすがですね。ハンマーの練習は普段できませんので、参考映像などを事前に見ておくのは良いかと思います。
■ 今回、K.Tさんから紹介頂いた防災グッズ
・サバイバルフーズ:25年保存できる備蓄食糧
主食のクラッカーと、副食のチキンシチュー、野菜シチュー、洋風とり雑炊、洋風えび雑炊の5種類。お奨めは、60食相当量(家族2人で20日分)のバラエティセット(大缶)[6缶セット]で44,280円
URL:https://www.seishop.jp/survivalfoods/sf/
・ヘルメット
大地震時の避難の際にヘルメットがあるだけで安心感が違います。一般的に防災ヘルメットは“折りたたみ”できたり、“かさばらず”省スペースに保管できるように設計されていますが、ヘルメットは必ずしも防災専用のものである必要性はありません。例えば山登りをされている方は山用のものを用いても良いでしょう。紹介している商品は、カラーバリエーションも豊富なDICプラスチック社の「防災用折りたたみヘルメット(IZANO)IZANO2」で税込4,730 円
URL:https://amzn.to/3q6AsDj [amazon.co.jp]
・ウォーターサーバー(事業者と要契約)
定期的に業者が“飲み水”を届けてくれる有料サービス事業「ウォーターサーバー」は、防災で考えると、常に余分に水が備蓄され続けることになり、それは理想的なローリングストックの形となります。事業者はいくつかありますが、有名なところだと「プレミアムウォーター」「クリクラ」「アクアクララ」などがあり、概ね月額4,000円くらいからの契約です。
・車載用レスキューハンマー
車からの緊急脱出用の車載用レスキューハンマーは、各社から様々な商品が販売されています。一般的に、自動車フロントガラスには中間膜があり割れにくく飛散しないように製造されています。そのためこれら商品はフロントガラスに使用できないので、必ずサイドのガラス窓を割るようにしましょう。参考商品として、大阪の自動車用品メーカー・大自工業株式会社のブランド「メルテック(meltec) FT-16 車載用レスキューハンマー(緊急脱出用シートベルトカッター付)」は税込1,341 円
URL:https://amzn.to/3GSqMU0 [amazon.co.jp]
・ペット用クレート・ケージなど
ペットと避難所に同行避難した場合、必ずしもペットと一緒(同伴)に過ごせるとは限りません。避難所ではペットをケージに入れなければならないことも考えられます。ペットの運搬用カゴは、軽くて丈夫で持ち運びが便利なものが良いでしょう。トップハンドルとショルダーストラップが付いた「Amazonベーシック 犬用クレート ペットキャリー プレミアム 折りたたみ式 ソフトタイプ(サイズ53cm~107cm)」は税込4,137円~8,079円
URL:https://amzn.to/3eazWP7 [amazon.co.jp]
―――さて、
アンケートは引き続き回答を募集しております。
皆様のご協力をお願いいたします。
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