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SOSとメーデーの違いとは?災害時の「救助要請」の歴史を振り返る

time 2017/09/21

SOSとメーデーの違いとは?災害時の「救助要請」の歴史を振り返る

災害時や非常時に助けを求める際に使われる「SOS」と「メーデー」。特にSOSに関しては認知度が高く、当たり前のように使われている言葉ですが、言葉の由来や意味について深く知っているという方は意外と少ないのではないでしょうか。今回は、そんなSOSとメーデーにどのような由来と歴史が含まれているのか紹介していきます。

SOSはモールス信号の符号、メーデーは無線電話による救助発信手段

SOSは、もともとモールス無線通信の際に使われる符号の組み合わせを意味しています。Sは「・・・『ト・ト・ト』」、Oは「---『ツー・ツー・ツー』」と欧文符号の中でも比較的打電しやすく聞き取りやすいため、SとOの組み合わせで遭難を知らせる信号の合図ができました。

これが一般にも広まり、災害時や緊急時に助けを求める際「SOS」の文字を作って知らせるようになったのです。世界で最初にモールス信号でSOSを発信したのは1909年、ポルトガル領アゾレス諸島で遭難した旅客船「スラヴォニア」でした。

総務省のWebサイトに記載されている通り、2017年時点で海上遭難の救助発信は衛星通信技術を駆使した「全世界海上遭難安全システム『GMDSS』」と呼ばれる方式が採用されています。そのため無線通信によるSOSは1992年1月末を持ってその役割を終えています。

次にメーデーですが、こちらも救難を伝えるための用語であることに変わりはありません。こちらはフランス語の「m’aidez『誰か助けて』」が語源ですが、実際のつづりは国際的により覚えやすい「Mayday」となりました。よくある間違いとして、毎年5月1日に開かれる労働者の祭典も「メーデー」と名付けられていますが、こちらは「May day『5月の日』」ですので混同に注意しましょう。

SOSが無線通信に用いられる符号であるのに対して、メーデーは無線電話信号で救難を伝える際の国際的な合い言葉として使われます。発信する際には「メーデー、メーデー、メーデー」と3回繰り返し呼びかけるのが決まりです。

救助用として常に待機している海上、航空、国際用の周波数もありますが、緊急時の発信であれば、免許を持っていなくても無線機があればどんな周波数でも利用が可能です。

メーデー呼び出しを発信した周波数は、優先的に割り当てられるルールがあり、受信者は速やかに救助を通報する義務が発生します。ただし救助目的外でメーデー呼び出しを行うと犯罪として処罰されるので気をつけましょう。

無線通信を持っていない時に、通りがかったヘリや船にどうSOSを発信すればよいかわからない方は、身近なものを使って救助をアピールしましょう。

身近なものの例として、懐中電灯のスイッチを「カチカチカチ、カーチ、カーチ、カーチ、カチカチカチ」とメリハリをつけて切り替えると、光の長短がモールス信号と同様の役割を果たします。懐中電灯がなくてもホイッスルや鏡の光でも代用が可能で、モノを燃やして煙を3本立たせてもSOS信号となります。

ツイッターや家族の位置が把握できる!便利アプリを使いこなして災害に備えを

モールス信号による救助発信から100年以上が経過して遭難救助の伝達手段は多様化され、より便利に、かつ迅速に発信できるようになりました。

代表的な発信手段としてはTwitter(ツイッター)が有名で、2017年7月に発生した九州北部豪雨では、被災者が「ハッシュタグ #救助」をつけて、自身の位置や被災状況を報告しながら救助を要請しました。

SNSの場合、イタズラで使われる可能性もあるため、Twitter社が示す対応策のように、#救助をみつけた場合、むやみにリツイートして拡散させるのではなく、119番で知らせるような対応が必要です。

災害においてはインターネット回線が使えなくなることも想定されます。いざというときにスマホにダウンロードしておきたいのが災害対策用アプリです。ウェブで地図を見ることができなくなっても、コンパス機能を使って避難所の方角を知らせてくれたり、災害発生時に家族がいる場所を教えてくれたりする優れたアプリが数多くあります。

また、大手携帯電話キャリアが発売している衛星電話であれば、通信衛星を使用するため、電話がつながりにくい災害時においても活用することができます。

インターネットの発達によって、防災における情報の発信手段が日々進歩しています。

ただ、災害は突然やってくるものです。災害が来てからアプリをダウンロードしたり、備えていた衛星電話の使い方を学んだりしている時間はありません。便利なツールは使いこなせてこそ身を助けるので、日常から使い方をマスターしましょう。

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