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アンソニー・ファウチ博士の新型コロナウイルス感染症についての名言(医師 アメリカ国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)所長)[今週の防災格言760]

time 2022/08/01

アンソニー・ファウチ博士の新型コロナウイルス感染症についての名言(医師 アメリカ国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)所長)[今週の防災格言760]

『 このウイルスがいつの間にか消え去ることは無い。 』

 

アンソニー・ファウチ(1940~ / 医師 アメリカ国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)所長)

 

格言は、2020年5月12日、ワシントンの上院議会に招聘されたアメリカ国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長が「新型コロナウイルスは消滅するでしょうか?」の質問に答えた際の言葉。

曰く―――。

何度も言ったことだが、このウイルスがいつの間にか消え去ることはないでしょう。
それほど感染力が強いからで、仮に一旦制御できたとしても、いずれは地球上の何処からかまた戻ってくるでしょう。

And as I’ve said publicly many times, that is just not going to happen because it’s such a highly transmissible virus, and even if we get better control over the months it is likely that there will be virus somewhere in this — on this planet that will eventually get back to us.

 

アンソニー・S・ファウチ(Dr. Anthony Stephen Fauci)博士は、1984年にアメリカ国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)所長に就任して以降、歴代7政権でアメリカ合衆国における医療顧問トップ(首席医療顧問)として感染症対策に携わり、感染症における米国の第一人者として知られる人物。

共和党のトランプ政権時代となる2020年にパンデミック(世界大流行)が宣言されると、マスク着用の是非などを巡ってトランプ大統領と対立しながらもマスク着用やワクチン接種、社会的距離の確保などの政策立案を推し進め「新型コロナウイルス対策の顔」として有名となった。

パンデミック初期から一貫し、人類は当面は新型コロナと共存せざるを得ない、との認識を示してきたが、新型コロナの「中国ウイルス研究所由来説」が話題になると、中国における「ウイルス研究」を自身が率いる「米国立衛生研究所(NIH)」を通じ「資金援助」していた疑惑が度々報じられることになり、その度に自らの関与を否定している。

2022年6月15日、ワクチンの通常接種に加え、二度の追加接種(ブースター接種)を完了していたものの、自身が新型コロナウイルスに感染し、復帰後の6月28日にはまた再感染するなど、81歳と高齢であることなどから体調の衰えが指摘されていた。
2022年7月18日には、「新型コロナウイルスがなくなってから辞めると言うと、私は105歳になってしまう」と述べて、自身の進退について、民主党のバイデン大統領の任期である2025年1月までに退任する意向を表明している。

1940年12月24日、ニューヨーク市ブルックリン区生まれ。
ニューヨークのレジス高校、ホーリークロス大学を経て、コーネル大学医学部(Weill Cornell Medicine)に進学し、1966年に首席卒業し、医学博士号を取得。
1968年、国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)に入所し、1980年に免疫調節研究所長、1984年よりNIAID所長に就任し、以降(2022年現在)も現職。HIV(AIDS)とその他免疫不全の研究で、アルバート・ラスカー医学研究賞(2007年)、ロベルト・コッホ賞金メダル(2013年)、ガードナー国際保健賞(2016年)など受賞多数。


photo by wikipedia.






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著者:平井敬也(週刊防災格言編集主幹)

 

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