編集部では読者アンケート調査「教えて!あなたの家の防災対策」(※回答募集中)を実施して、日頃から行っている災害対策についてのご意見を広く募集しました。たくさんのご回答の中から、皆さまにとって有益で参考になるご意見を毎週ピックアップしてご紹介してまいります。今週は、神奈川県秦野市にお住いの うずらのP子 さんのコメントをご紹介します。
■ 教えて!あなたの家の防災対策 アンケート ■
【回答 No.35】うずらのP子 様(60歳代・女性)
【回答 No.35】うずらのP子 様(60歳代・女性)
[回答者名] | |
うずらのP子 様 |
[性別 ・ 年齢 ・ 居住地域 ・ 世帯人数] | |
女性 / 50~59歳代 / 神奈川県秦野市(関東地方) / 2人暮らし(介護) |
[居住環境] | |
[想定している災害] | |
[アンケート回答]
*神奈川県秦野市の高台に立つ、築40年の5階建てマンション3階に88歳の父(足が弱く階段は自力でゆっくり おむつ使用)と生活
神奈川県大磯町に次女 静岡県沼津市に夫 長女はこの9月より函館に転勤
*南海、東南海等 同時多発的に発生する巨大地震 それに伴う富士山噴火&大津波=長きに渡るだろう避難生活を恐れています。
*準備をすればするほど、お金をつぎ込むほどに不安が募り、最近では長女の転勤に合わせて北海道への移住を考えております。(私の出身は北海道です)
*日本全国どこへ行っても 安全に暮らせる土地は無い!というのが答えなのでしょうが、
①揺れる ②津波くる ③噴火する の一つでも外せるなら その場所へ移動したいのが本音です。
高齢者をかかえているだけに
*備蓄倉庫用にワンボックスカーを購入、建物に潰されない駐車場を借りています。
我が家の避難所の位置づけで、隣町に住む娘もここで集合です。
*食材 水は缶、ビン、レトルトを中心に凡そ3ヶ月分
トイレ400回分
おむつ350回分
ジJackery(ジャクリ)ポータブル蓄電池 1500W☓1台
カセットコンロ用ガスカートリッジ100本以上
コンロ2台
ウェットティッシュ・タオルの類い
防塵マスク メガネ
衣類 毛布
大量のゴミ袋
食材については賞味期限別に箱を作り車から出したらその分 補充ということにしています。
車内は40℃オーバーになるため、熱に弱いバッテリーとカセットコンロは大きなクーラーボックスに入れ、毎朝 保冷剤(−16℃)2個を交換しに行くのがどうしてもやめられません。
約三ヶ月分の物資を備えた自家用ワンボックスカーを避難所代わりとして独自の避難計画を考えています。
事前にきちんと考えて、きちんと計画(計算)して、災害への準備にあたられています。
対策の方法も、考えている事も、素晴らしいです。
●介護について
次女の方は比較的に近隣にお住まいですが、ご家族がそれぞれ異なる地域(神奈川、静岡、北海道)に住まわれています。
御父君(義父?)の介護がありながら、ご家族同士が遠距離で離れているのはご心配かと存じます。たいへんな介護です。
*準備をすればするほど、お金をつぎ込むほどに不安が募り、最近では長女の転勤に合わせて北海道への移住を考えております。(私の出身は北海道です)
*日本全国どこへ行っても 安全に暮らせる土地は無い!というのが答えなのでしょうが、
①揺れる ②津波くる ③噴火する の一つでも外せるなら その場所へ移動したいのが本音です。
高齢者をかかえているだけに
(故郷の北海道へ)移住できるのであればそれも“あり”と私も思います。
数年前に、地震調査委員会で、今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率を示した予測地図を公表され「日本全国どこでも大地震のリスクがある」と報道されて話題になりました。ただ、個人的に北海道は首都圏などに比べれば、比較的にし地震災害リスクは低いとは思います。
ただ北海道でも、千島沖の巨大地震の調査では、沿岸から数キロ内陸部まで津波が到達している痕跡が見つかっていますので、「千島海溝沿いの巨大地震」等でハザード情報を調べると良いと思います。
その土地土地で安全リスクは異なるのが当たり前ですので、安全と思えて、(家族が近くにいて安心できるなどの)暮らしやすい土地に引っ越すのは、危機回避という考え方でも正しいかと思います。
個人的な意見となりますが、以前、ドイツ国営放送のTV番組に呼ばれて、東日本大震災と原発災害のインタビューを受けましたが、ドイツ人のインタビューアから「日本人は危険と思っていても、なぜ逃げないのか不思議だ」と疑問をぶつけられたことがあります。ドイツとかヨーロッパの人は、危険があればすぐに逃げるのだそうです。確かに、“(安全な場所へ)逃げる”のが危機管理の基本ですので、そういう意味では、土地や暮らす場所に縛られながらの備えは間違っているのかもしれませんね。
- 参考資料
■内閣府防災担当 > 日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル検討会(議事録・資料など)
https://www.bousai.go.jp/jishin/nihonkaiko_chishima/model/
■地震調査研究推進本部 > 全国地震動予測地図
https://www.jishin.go.jp/evaluation/seismic_hazard_map/
■NHK > 地震動予測地図 震度6弱以上 各地のリスク
https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_10.html
過去のアンケート回答では「定年を機会に東京脱出して移住した」という方のご意見もございました。
以下、ご参考までに、その方のご回答です。
地震、富士山噴火、ミサイル…リスクを避け、定年を機に東京を脱出 ~ 長野県の 匿名 さん(60代男性)の災害対策【わたしの防災対策#24】
●備蓄倉庫用のワンボックスカーを準備して、安全な場所に駐車する
*備蓄倉庫用にワンボックスカーを購入、建物に潰されない駐車場を借りています。我が家の避難所の位置づけで、隣町に住む娘もここで集合です。
災害対策として、自宅とは別の場所に、わざわざ駐車場を借りた(広場の駐車場)。
そして、そこを、家族の集合場所と決めている、ということです。
これは凄いですね。
食品の管理方法も、賞味期限別に箱を作り、出したらその分補充とあるように、ローリングストックを管理しやすいような工夫をされています。
ただ一点、食料品(保存水含む)の保管場所としては、温度変化の激しい車の中は、賞味期限が短くなるのでご注意ください。
一般的に、温度が10℃上がると化学変化のスピードは二倍になります。一般的な「常温保管」の常温は20℃~24℃前後と考えられるので、保管場所の気温が高くなればなるだけ、その分、食品は劣化するものとして工夫された方が良いかと思います。
●習慣(保冷剤交換)
車内は40℃オーバーになるため、熱に弱いバッテリーとカセットコンロは大きなクーラーボックスに入れ、毎朝 保冷剤(−16℃)2個を交換しに行くのがどうしてもやめられません。
外の駐車場に、毎朝(交換に行く)は凄いことですね。
どのくらいの期間を続けていらっしゃるのでしょうか。
●カセットコンロ
「カセットコンロ(カセットフー)×2台」に対して「100本以上のカートリッジ」とは凄い量ですね。
イワタニさんのWebページを参考にすると、カセットコンロのガスを調理にだけ使用すると考えた場合、カセット1本で、最大約1時間(3.5Kw 3000K)持ちます。
また熱伝導効率の良い素材でできた鍋とかクッカーを使えば、ガスの消費を更に抑えられます。
イワタニさんのページのシミュレーションで調べると、大人2人で調理に使うだけならば、1日1本(1日3食2人分で0.6本~0.7本くらいの消費となる)で十分のようです。
なるほど、100本以上のガスカートリッジは、3か月(90日分)以上の確保という想定ですね。
- 参考資料
■Iwatani(岩谷産業) > カセットボンベとカセットこんろの備蓄について
http://www.i-cg.jp/topics/campaign_bousai/
●トイレ・おむつ
オムツは350回分というのは350枚ということでしょうかね。
3か月(90日分)分のオムツと考えた場合は、1日4枚程度の消費というkとなのでしょうか。
よろしければお父様の避難について、どのようなお考えなのか、お聞かせいただけると嬉しいです。
・ポータブル蓄電池(1500W):Jackery(ジャクリ)
Jackeryポータブル蓄電池1500 PTB152は、バッテリー容量1,534Wh(426,300mAh)で、内蔵のインバーターは、付属のACコンセントから純正弦波の電気を定格1800W(瞬間最大3600W)で出力できます。尚、蓄電池は各社から色々と発売され日々進化していますが、国内でも発火事故も発生しているため、できるだけ信頼できるところから購入するのが良いです。また、ソーラーパネルは、製品保証や安全性などに関わるので、必ず同じメーカーのもので揃えてください。Jackeryポータブル蓄電池1500 PTB152は、税込179,800 円
URL:https://amzn.to/3E1Juqn [amazon.co.jp]
・ウェットティッシュ(除菌シート)
例として、ビオレu 全身すっきりシート <徳用> 10枚入×2個セットで税込434 円
URL:https://amzn.to/3HbBuFF [amazon.co.jp]
・カセットコンロ:イワタニ(Iwatani)
イワタニの「タフまる」というカセットコンロは、普通の卓上カセットコンロをアウトドア用に改良したモデルで、空気は通すが風は通さない特許「ダブル風防ユニット」搭載で、風に強く野外でも強い加熱性能が得られるベストセラー商品です。「タフまる CB-ODX-1(ブラック)」は税込7,480 円
URL:https://amzn.to/3KwM38l [amazon.co.jp]
・カセットガス:イワタニ(Iwatani)使用期限7年
カセットガスの使用期限は「7年以内(40℃以下)」です。PL法などの補償がありますので、必ず、お使いのカセットコンロが推奨するガスを揃えましょう。基本的に同じメーカーの物であれば良いと思います。「イワタニ カセットガス 専用ボックス入り 12本組 CB-250-OR-12BOX」は税込2,949 円
URL:https://amzn.to/3tU75I8 [amazon.co.jp]
・3M N95防護マスク(医療用)Aura 1870+
火山噴火災害での粉塵対策や、パンデミック時の抗ウイルス対策などで使用される微粒子ろ過性能が高い使い捨てマスクが、アメリカNIOSH規格によるN95防護マスクです。なかでも3M社の製品は世界的に最も有名です。3M N95マスク(医療用)Aura 1870+ [20枚入 / 個包装](微粒子用マスク・防塵防護マスク)は税込4,950 円
URL:https://www.seishop.jp/shopdetail/065000000002/
・消臭袋・防臭袋:匂わないゴミ袋
消臭や防臭性能を高めたポリ袋は、生ごみ・介護・ペット用途として各社から様々な製品が販売されているようです。災害時にはゴミ収集が数日~長期間ストップするため、汚物や生ゴミを自宅保管することを踏まえ、袋サイズ(容量)や枚数もある程度の余裕をもって備えた方が良いでしょう。一例として「BOS (ボス)防臭袋 LLサイズ(50cm×35cm)60枚入」は税込1,490 円
URL:https://amzn.to/3qv3WMD [amazon.co.jp]
―――さて、
アンケートは引き続き回答を募集しております。
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