『 求めなきは、是れ至貴。足るを知るは、是れ至富。心を安んずるは、是れ至楽。 』
安東省庵(1622〜1701 / 江戸時代の儒者 代表作『三忠伝』など)
筑後柳河(福岡県柳川市)藩の高級武士の家に生まれた安東省庵(あんどう せいあん)は、伊藤東涯(いとう とうがい / 1670〜1736)から「関西の巨儒」と称せられた江戸前期の儒者。名は守約、字は魯黙、通称を市之進、別号に恥斎。
京都で松永尺五(まつなが しゃくご / 1592〜1657)に儒学を学び、帰藩して柳河藩主の侍読(じとう=学問を教授する学者の意味)となる。明の儒者朱舜水(しゅ しゅんすい / 1600〜1682)が万治2(1659)年に長崎に亡命したときに師事、自らの俸禄の半分を贈って援助した。著書に『恥斎漫録』『霞池省庵手簡』『三忠伝』など。 この格言は『自省戒』より。
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