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中国故事『易経 繋辞下伝』に記された平時からの備えを説いた名言 [今週の防災格言104]

time 2009/11/09

中国故事『易経 繋辞下伝』に記された平時からの備えを説いた名言 [今週の防災格言104]

『 安くして危うきを忘れず(安而不忘危)
 存して亡ぶるを忘れず(存而不忘亡)
 治まりて乱るるを忘れず(治而不忘乱) 』

 

易経 繋辞下伝より(作者不明 / 孔子(紀元前500年頃)とする説もある)

 

「安泰な時であっても危機を忘れず、存続している時も亡びる事を忘れず、治まっている時も乱れる事を忘れない(平時に乱を忘れず)」つまり「平和な時でも、万一の時を考え、備えを怠らない事(油断してはいけない)」という意味。以前紹介した平時からの備えの重要性を説いた春秋左氏伝の「安きにありて危うきを思う(居安思危)」の類例とされる中国故事である。

出典は、儒教の聖典のひとつ『易経(えききょう)』の概論『繋辞伝(けいじでん)下』より。易という占いは、紀元前2700年頃の伝説の聖人・伏羲(ふつき)帝が基本となる「八卦」を作り、紀元前1000年頃の周の時代に体系化され完成したとされるもの。


伏羲座像(南宋、馬麟画)by Wiki




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著者:平井敬也(週刊防災格言編集主幹)

 

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