『 人、遠慮なければ、必ず近憂あり(人無遠慮、必有近憂) 』
孔子(BC551〜BC479 / 中国の春秋時代の思想家 儒家の始祖)
孔子が弟子に諭した言葉。
「遠い将来のことを慮(かんが)えて計画しないと、必ず近くに憂(しんぱいごと)が起こるものだ」という意味。
出典は、孔子の死後に孔子の弟子達(孔子一門)がまとめた書物『論語』の衛霊公篇より。
以前紹介した春秋左伝の「安きにありて危うきを思う(居安思危)」と同じく、事に先んじて未然の思慮の大切さを説いたもの。
■「孔子」「中国故事」に関連する防災格言内の記事
安きにありて危うきを思う(居安思危)備えあれば憂いなし(有備無患)(2008.11.10 防災格言)
雨畢わりて道を除い、水涸れて梁を成す。(中国古典『国語』周語中より)(2019.09.16 防災格言)
事予めすれば則ち立ち、予めせざれば則ち廃す(事予則立、不予則廃)(2016.09.26 防災格言)
禍に臨みて憂を忘るれば、憂必ず之に及ばん。(臨禍忘憂、憂必及之)(2016.6.6 防災格言)
易経 繋辞下伝「安くして危うきを忘れず(安而不忘危)」(2009.11.9 防災格言)
孔子:「人、遠慮なければ、必ず近憂あり(無遠慮、必有近憂)」(2009.1.12 防災格言)
孔子:苛政猛於虎也(苛政は虎より猛なり)(2005.4.13 店長コラム)
天下の禍は、多くは隠れて成りて卒に至り~(呂新吾『呻吟語』より)(2013.04.15 防災格言)
前慮定まらずんば、後に大患有り(前慮不定、後有大患)(2015.12.14 防災格言)
禍至って後懼るるは、是れ誠に知らず(禍至後懼、是誠不知)(柳宗元『誡懼箴』より)(2015.12.28 防災格言)
前事の忘れざるは、後事の師なり。(前事之不忘、後事之師也)(2016.01.11 防災格言)
水を塞ぐに其の源よりせざれば、必ず復た流る(塞水不自其源、必復流)(2016.07.11 防災格言)
墨子「安居なきに非ず、我に安心なきなり。」(比無安居也、我無安心也)(2014.06.02 防災格言)
蘇軾「安心は是れ薬、更に方無し。」(安心是薬更無方)(2014.05.19 防災格言)
荀子「福は禍の無きより長なるは莫し。」(福莫長於無禍)(2018.05.14 防災格言)
安くして危きを忘れざるは、古の炯誡なり(安不忘危、古之炯誡也)(2011.09.05 防災格言)
積善の家には必ず余慶あり(積善之家必有餘慶)、積不善の家には必ず余殃あり(積不善之家必有餘殃)。『易経』坤・文言伝より(2018.10.22 防災格言)
孟子・公孫丑篇上「飢える者は食をなし易く、渇する者は飲をなし易し(飢者易為食、渇者易為飲)」(2019.02.04 防災格言)
洪応明「菜根譚」より「天の機緘は測られず。抑えては伸べ、伸べては抑え、皆是れ英雄を播弄し、豪傑を顛倒する処なり。君子は只是れ、逆に来たらば順に受け、安きに居りて危うきを思うのみ。天も亦其の伎倆を用うる所無し。」(2019.07.01 防災格言)
<防災格言編集主幹 平井 拝>
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