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中国故事『国語』に書かれた格言(先秦時代頃)[今週の防災格言447]

time 2016/07/11

中国故事『国語』に書かれた格言(先秦時代頃)[今週の防災格言447]


『 水をふさぐにみなもとよりせざれば、かならながる。( 塞水不自其源、必復流 ) 』

中国故事『国語』晋語一より(作者未詳 / 先秦時代頃)

格言は先秦時代に書かれた歴史書『国語』の「晋語一」より。

口語訳:「水の流れを止めるにはそのもとから止めなければ、水はまた必ず流れてしまう」の意。
国の乱れは、その根源から対処しなければならない、ことの例え。

紀元前672年、晋の君主・献公(けんこう / 在位紀元前676〜紀元前651)は驪戎討伐に先立ち卜占を行った。史官の史蘇(しそ)は「戦争には勝つが不吉である」と占った。予言通り驪戎討伐は勝利するも、その後、驪姫と驪姫の妹を手に入れた献公はこれを溺愛したため、正夫人の子供らとの間で後継者争いが生じることになる。格言は、献公を諌める史蘇の言葉から。

曰く―――。

《 木を伐(き)るに其(そ)の本(もと)よりせざれば、
必(かなら)ず復(ま)た生(しょう)ず。

水を塞(ふさ)ぐに其(そ)の源(みなもと)よりせざれば、
必(かなら)ず復(ま)た流(なが)る。

禍(か)を滅(ほろぼ)すに其(そ)の基(もと)よりせざれば、
必(かなら)ず復(ま)た乱(みだ)る。 》

“伐木不自其本、必復生。
塞水不自其源、必復流。
滅禍不自其基、必復亂。”

『国語』は中国古代の歴史書で、春秋時代(紀元前967〜紀元前453)の各国の歴史物語を国別にまとめたもの。全21巻。著者は不明だが、孔子の門人で魯の太史・左丘明の作とする説があり、そのため左丘明の著書「春秋左氏伝」を『春秋内伝』と呼ぶのに対し、「国語」は『春秋外伝』と称される。
春秋の五覇(斉・晋・楚・呉・越)のほかに周・魯・鄭の三国を加えた八ヶ国の歴史を、それぞれ『周語』(3巻)、『魯語』(2巻)、『斉語』(1巻)、『晋語』(9巻)、『鄭語』(1巻)、『楚語』(2巻)、『呉語』(1巻)、『越語』(2巻)として国別に記している。
左丘明

■「国語」等の中国故事に関連する防災格言内の記事
安きにありて危うきを思う(居安思危)備えあれば憂いなし(有備無患)(2008.11.10 防災格言)
易経 繋辞下伝「安くして危うきを忘れず(安而不忘危)」(2009.11.9 防災格言)
孔子:「人、遠慮なければ、必ず近憂あり(無遠慮、必有近憂)」(2009.1.12 防災格言)
孔子:苛政猛於虎也(苛政は虎より猛なり)(2005.4.13 編集長コラム)
安くして危きを忘れざるは、古の炯誡なり(安不忘危、古之炯誡也)(2011.09.05 防災格言)
天下のわざわいは、多くは隠れてりてにわかに至り〜(呂新吾『呻吟語』より)(2013.04.15 防災格言)
前慮ぜんりょさだまらずんば、後に大患たいかん有り(前慮不定、後有大患)(2015.12.14 防災格言)
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<防災格言編集主幹 平井 拝>

 

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