『 前慮定まらずんば、後に大患有り。 』
“前慮不定、後有大患”
蘇秦(BC5〜BC4世紀頃 / 中国戦国時代の政治家・縦横家)
口語訳「以前から考えを定めておかないと、後になって大きな患いが起こる。」
出典は『戦国策』魏策より。
戦国策は、前漢末に劉向(りゅうきょう / 紀元前77〜紀元前6年)が編纂した全33篇の書物。戦国時代に諸国を遊説した縦横家(じゅうおうか=巧みな弁舌を用いた中国古代の思想家たち)の建策を国別に分類補正して集録したもの。
司馬遷(紀元前145?〜紀元前87?)の『史記:蘇秦列伝第九』では、強大な秦に対抗すべく燕・趙・韓・魏・斉・楚の王たちを説いて回り、六国の間に同盟を成立させた蘇秦(そしん・六国同盟の宰相)のエピソードとして紹介されている。
蘇秦は魏の襄王(?〜紀元前296年)を説くため、『周書』を引用しながら 《 以前から考えが定まっていないと、後になって大患が起こってからではどうすることも出来なくなります (前慮不定、後有大患、将奈之何) 》 と述べている。
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