『
” 事異則備変。”
韓非子(BC280頃~BC234頃 / 中国・戦国末の思想家 諸子百家)
曰く―――。
世異なれば則ち事異なり、(世異則事異)
事異なれば則ち備え変ず。(事異則備変)
世の中が変わってくれば、物事も異なってくる。
物事の状況が違ってくれば、その準備も変えなければならない。
かつての最上の方法も、現在では通用しないこともある。
状況の変化に応じて、それらに対処する方法も常に変えていく必要がある、の意。
格言は韓非子『五蠹(ごと)』より。
韓非子(かんぴし / 韓非)は、古代中国、戦国時代末期の韓の思想家。法家の代表的人物。
性悪説を唱えた儒家・荀子(じゅんし)の弟子で、申不害(しんふがい)、慎到(しんとう)、商鞅(しょうおう)らの法家思想を大成させた。
韓非の生国である「韓(かん)」は、戦国末期、秦・楚・斉・燕・趙・魏・韓の「戦国七雄」のうち最弱国で、隣国の秦に怯え、いつ併呑されるか時間の問題でもあった。そんな滅びゆく祖国の弱体に発奮して、自らの思想を形とするため『韓非子』といわれる著作を残した。
その著作『五蠹(ごと)』を読んだ秦王政(後の始皇帝)は、いたく感激し、韓非を秦に招こうとした。ところが、荀子のもとで共に学んだ秦の重臣・奇斯(りし)に妬まれた韓非は毒殺されてしまう。韓非の遺したその思想は秦の始皇帝の中国統一の礎となったという。
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韓非子「
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