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竹内時男の科学を学ぶことについての名言(1894~1944 / 寺田寅彦門下の理論物理学者 東京高等工業学校教授)[今週の防災格言661]

time 2020/08/24

竹内時男の科学を学ぶことについての名言(1894~1944 / 寺田寅彦門下の理論物理学者 東京高等工業学校教授)[今週の防災格言661]

『 心の窓は眼である。即ち科学精神を啓培けいばいするものは科学眼であろう。科学の眼を透せば、大自然も人間社会も何の窮屈も無く、朗らかであり、美しい階序を示している 』

 

竹内時男(1894~1944 / 理論物理学者・理学博士 東京高等工業学校教授)

 

曰く―――。

心の窓は眼である。即ち科学精神を啓培(けいばい)するものは科学眼であろう。科学の眼を透せば、大自然も人間社会も何の窮屈も無く、朗らかであり、美しい階序を示しているのである。その理法を学べ。

科学は米飯である。淡泊にして滋味に富む。心の糧としての科学、科学的良識で一世が蓋はれゝば、この大戦禍の日本がどう進み得るか。否、日本伝統の精神を科学に生かせ。それこそ新科学精神であろう。

科学に距離を置くな。学者が身を以て発明し紹介した知識は速かに摂取し、機に応じてこれを閃かせ。用を利し、生を厚うし得るであろう。科学は斯くて始めて行となるのである。

格言は著書「科学眼」(1942年)より。

 

竹内時男(たけうち ときお)は、東大物理学教室の寺田寅彦門下の科学者・理論物理学者の一人。主に天文学・理論天文学を専門とし、1920年代から1930年代にかけて一般相対論的宇宙論の研究を行い、諸外国の最新科学論文や理論についての一般向け解説を多く執筆した人物。
日本数学物理学会の常連として知られ、晩年の1940年代初めに食塩にラジウムの放射線を照射すると放射性同位体になるという論文で物議を醸し、後に論文や特許を取り下げる人工放射性食塩事件(科学論文スキャンダル)が話題となった。

1894(明治27)年10月26日、石川県金沢市生まれ。1918(大正7)年に東京帝国大学理科大学物理学科を卒業。大学在学中に寺尾寿(1855~1923)から天文学、平山信(1867~1945)に天体物理学、寺田寅彦(当時助教授 / 1878~1935)から気象学や地球物理学を学ぶ。大学卒業後、三菱造船技師を経て、1919(大正8)年から旧制・東京高等工業学校(後の東京工業大学)講師となって物理学を講じ、1921(大正10)年には教授に就任し、また新たに開校した東京高等工芸学校でも教鞭をふるった。1923(大正12)年の関東大震災では千駄ヶ谷の自宅で罹災。1928(昭和3)年から1930(昭和5)年にかけてドイツをはじめ欧米に渡り、ド・ジッター、シュレシンジャー、エディントンら天文学者らと会見し、フランスではノーベル物理学賞のルイ・ド・ブロイのもとで量子力学を学んだという。帰朝後は1931(昭和6)年、東京工業大学物理学科助教授に就任。1944(昭和19)年4月24日、都内の病院にて脊髄カリエスのため49歳で死去。
竹内時男 大正15年(32歳頃)
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<防災格言編集主幹 平井 拝>

 

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