自分の身は自分で守る為に、本書の知識が必ず役に立つ。
厚生労働省は、新型インフルエンザの流行時(パンデミック)に全国民の1/4の3200万人が罹患し、そのうちの2%、64万人が死亡すると見積もっています。つまり200人に1人が死亡するのです。米国福祉保健省の見積もりは何とその10倍(死亡率は20%です。)現代に現れた最大の疫病対策に我々は本気で取り組む必要があります。
ウイルスパニック ~新型インフルエンザ、 大感染の恐怖~ (マイコミ新書) おススメ度:★★★☆☆ |
それには、新型インフルエンザに対する正しい知識の獲得と、予防策、そして備蓄が重要になります。
本書には、現在考えられる予防策が分り易く述べられます。治療薬のタミフル・リレンザは、ウィルスの表面たんぱく質ノイラミニダーゼを阻害し、症状の進行を抑えます。既に一部の医療関係者に接種が始まったプレパンデミックワクチンや、毎年行っている通常インフルエンザの予防接種は、ブースター効果や交差免疫によりパンデミック時に症状を和らげる可能性があります。そして感染中断免疫は、リスキーですが確実な予防策です。また、細菌性肺炎の併発を防ぐために肺炎球菌ワクチンの接種も勧めています。タミフルやリレンザの個人備蓄が難しい場合、葛根湯・麻黄湯・銀ギョウ散等の漢方薬は、インフルエンザに対する解熱効果が確認されています。
局所的な災害では済まない新型インフルエンザ(パンデミック)では、誰かがあなたを助けてくれる事は期待できません。自分の身は自分で守る為に、本書の知識が必ず役に立ちます。