毎年5月15日から5月21日の一週間は「 総合治水推進週間 」です。
大雨による洪水などを減らすため、山林や田畑を適正に保全していくことや、河川や下水道などを整備していくことなどの対策を「総合治水」と呼びますが、この期間は、日本各地で、河川の治水に関する啓発行事が行われます。
また、週末の5月21日(日曜日)は二十四節気の「 小満(しょうまん) 」を迎えます。
まいた麦などのタネに、穂が緑黄色に付きはじめる頃を指し、農作物の収穫にめどがつき「ほっ、と少し満足する」ことから小満とよびます。
小満を迎えるころから、だんだんと気温が高くなってきますので、まだマスクを着けている人も多いかと思いますので、マスク着用中の熱中症にご注意ください。
とくにマスク着用中は、体の熱が放出されにくく、体内の温度が上昇して、気づかないうちに脱水症状を起こし、熱中症になる危険性が高まることがわかっています。
この時期の熱中症による死亡事例も毎年報告されていますので、これから夏にかけての時期は、いつも以上に、体の異変に気を付け、ペットボトルのお茶などといった水分を持ち歩いて、こまめに水分補給をするようにしましょう!
さて、熱中症のお話のついでに、余談になりますが…
コロナパンデミック禍だった昨年(2022年夏)は、この時季から急増する熱中症が、深刻な事態を引き起こしました。
それは、熱中症とコロナの症状が似ていたことから、救急搬送の受け入れ先が限定されてしまうことにつながり、昨年のこの時期に、救急搬送が困難となった事例が急増(過去最高数)したのでした。
コロナ禍という災害が発生していたことによって、救急搬送業務が混乱し、医療現場が逼迫(ひっぱく)することにつながったのです。
本当は熱中症で助かる命だったのに、これらの複合災害の混乱により、助かった命も助からなかった、かもしれないということです。
このような複数の事態が重なりあう混乱で、事態が深刻化するというよな事例は、大地震時などの他の災害時によくあることです。
先週のメルマガでも少し書きましたが、社会が混乱している広域災害時には、できるだけ怪我をせず、健康であることも「自助(自分で自分の身を守る)」になります。
もし、非常食や防災グッズの準備にある程度めどがついたら、次は、一歩進んで、災害後の健康(維持)に目を向けて考えてみるのも良いかと思います。
※「総合治水」に関わる主な記事