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感染症対策のための「マスク論」(マスクの種類と定義のまとめと選び方)

time 2021/04/21

感染症対策のための「マスク論」(マスクの種類と定義のまとめと選び方)

街に出ると、様々なメーカーからたくさんの種類のマスクが売られていますが、それぞれの製品がどう違うのか、ほとんどの人が良くわからずにマスクを選択しているのではないでしょうか。そこで、マスクについて、簡単にまとめてみることにしました。

平井敬也(思則有備編集委員・編集主幹)


■備えとしてのマスク

新型コロナの第一波が襲った2020年初頭から数か月間、マスクや手指消毒剤などの感染症への対策グッズの需要が供給をはるかに上回り、すぐに店頭在庫が底をつきました。マスクの製造国も自国民保護のために輸出規制をしたことから、輸入に頼っていた多くの国で深刻なマスクや手指消毒剤不足となりました。今回のパンデミックは「備えの大切さ」「国産製品の大切さ」を世界各国が改めて見直す契機にもなりました。

例え同じ暮らしをしていても病気になる人とならない人がいるように、感染症では、感染する人がいればしない人もいて、感染したとしても重篤化する人、無症状の人、がおり、この違いがなぜ起こるかは実はあまり良くはわかっていないようです。故に、感染症を確実に抑えることは難しいので、その対策は「感染リスク」をどう低く抑えるのかという問題となります。

今では、感染リスクを抑えるための日常行動として『手指で何かに触れたらすぐに消毒するか石鹸で手を洗う』、飛沫によるウイルスの身体への侵入を防ぐため『マスク着用時は鼻にあたる部分を押さえて隙間をなくす』などの徹底が定着しましたが、コロナパンデミックが始まる前(2019年)の時点では、これらの行動は知られていませんでした。手洗い励行、マスク着用、三密を避ける生活スタイル、そしてワクチン…という感染拡大への効果的な対策を知った今の私たちは、以前と比べ、感染リスクを軽減していると言えるでしょう。

そんな感染症への備えとなる対策グッズの代表的なものに「マスク」があります。
しかし、つい最近まで「マスクは感染症の対策にはあまり役立たない」と言われていました。飛沫感染に対するマスクの有効性が証明されていなかったからです。マスクは、このコロナ禍を通じて、改めてその有用性が大きく見直されることになりました。

■まずマスクの定義を明確にする

マスクとは、外気中の微粒子(花粉・粉塵・その他の微細な粒子)を物理的に防いで、吸い込みにくくする道具です(吸い込み(吸気)への対策)
また、感染症にかかっている人がマスクをすることで、咳、くしゃみなどによる唾液や鼻水の飛散を物理的に防ぐ働きもします(吐き出し(呼気)の対策)

つまり、マスクには、外気から自分を守るための「吸い込み(吸気)」用途と、自分の病気を他人へ広げないという「吐き出し(呼気)」用途の二種類の使用目的があります。

本来なら、空気感染も視野に入れた感染症対策でのマスク着用には、吸気や呼気の用途を分けて考えることが必要となりますが、国内基準がない日本でのマスクにはこの辺りの用途への明確な区分けがなくたいへん曖昧です。
一方で、欧米諸国では、マスクの用途では「吸気」のものと「呼気」のものがあるという区分けが日本よりも明確になされているようです。ただ、用途分けが明確なだけに、逆にパンデミックなど感染症禍が欧米で起こると、N95マスクのような外気から吸気を防護するマスクをする人がいても、サージカルマスクのような手術用の呼気マスクだったらする必要がない、という極端な話になりがちのような気もします。感染症のように、個人でいくら対策しても限界がある災害で、かつマスクのような多少の効果があるかもしれない程度のグッズは、物事をはっきりさせる欧米人には受け入れ難く、逆に日本人の性質や風土にはたいへん合っているグッズなのかもしれません。

さて、よく「ウイルスを完全に防げないのだったら意味ない」という議論を持ち込む人がいますが、マスクはあくまでも「吸い込みにくくする道具」です。また、花粉症に悩む人ならば理解できると思いますが、マスクだけで花粉症を完全に抑えることは不可能です。マスクをしても感染を100%防ぐわけではなく、ウイルスを身体に取り込むリスクをできるだけ低く抑えるための道具の一つがマスクというだけなので、この点を理解し、自分の身は自分で守るリスク対策に努めましょう。


粒子の大きさの比較 出典:JHPIA「不織布マスクの 性能と使用時の注意」

さて、マスクの種類は、一般的に、目的に合った大きさの粒子をろ過する機能であるフィルター部の捕集(ろ過)効率により大別することができます。

主なマスク(医療用)の種類

主にマスクは、「家庭用マスク」「医療用マスク(サージカルマスク)」「産業用マスク(N95マスク)」の3分類となりますが、そこで活用されるマスクの種類を大雑把にまとめると、概ね次のようになります。

・布(綿・ウレタン)マスク:塵や埃や花粉症、毎日の掃除や調理時の衛生対策のマスク
使い捨ての不織布マスクに対し、洗濯して何度も使いまわすマスクで、家庭用マスクの代表格です。塵や埃、花粉症対策で用いられることが多く、医療現場で使われることはまずありません。感染症流行下でのマスクの使いまわしは衛生的ではありませんし、小さな粒子や飛沫へのフィルター性能も余り期待できませんが、洗濯できるのでコスト面に優れます。布なので通気性が良くつけたまま就寝できます。

・サージカルマスク(医療用マスク):自分の呼気を遮蔽するためのマスク
一般的な使い捨ての不織布マスクはこれに該当します。主に医療従事者らのマスクとして医療現場で使われています。なお不織布(織らない布)は2000年代に入って急速に普及した工業製品でその製造方法は多種多様で、また、日本にはサージカルマスクの基準自体が存在しないため「不織布マスクだから安心」とまでは一概に言えません。ただ、きちんとしたメーカーの製品ならば一定性能レベルに達していると思われます。米国ではFDA(米国食品医薬品局)が医療用マスクの販売を監督(審査するが製品テストや認可はしていません)しており、米国内で販売する医療用マスクの製造企業は、PFE(微粒子ろ過効率)、BFE(細菌ろ過効率)、FR(血液不浸透性)を含む複数のテストを行った結果をFDAに提出する必要があります。

・N95防護マスク(またはN95と同等のDS2マスクなど):空気中の微粒子を吸気しないためのマスク
国際的なNIOSH(米国立労働安全衛生研究所)の規格に合格したマスクで、主に粉塵など微粒子の吸い込みを防止する目的で産業用マスクとして広く使われていますが、感染災害医療現場などでも使われます。N95マスクには「医療従事用N95マスク」と「産業用N95マスク」の二種類がありますが、基本的にNIOSHの規格要件は同じ(※OSHA(米国労働安全衛生局)の呼吸保護基準29CFR 1910.134準拠)です。きちんと使用するには顔との隙間を無くすフィッティング(装着テスト)の事前トレーニングや知識が必要なこと、また、高密度なマスク素材により物理的に遮蔽性能を高めていることから息苦しく(空気交換圧(△P)が高い)使用にある程度の熟練が必要なために一般使用(家庭用マスク)には余り向きません。

・その他の特殊なマスク
特定物質への捕集性能を高めたマスク(原子力災害用マスク、毒ガス用マスクなど)や触媒などでコーティングしたり素材自体に菌やウィルスを不活化させる機能を付加するなどした高機能マスクです。

・フェイスシールド/マウスシールド
透明な素材などを使い相手から飛んでくる飛沫を防ぐシールド。小さな飛沫(エアロゾル)には全く効果がありませんが、吐き出す(呼気)飛沫量はマスクをしていない状態よりは軽減できます。

マスクの種類

ネットショップやドラッグストアに行くと、様々な種類のマスクが売られていますが、パッケージの商品説明はどれも似たような内容です。機能が同じなら、安いものを買いがちですが、果たしてそれは正しいのでしょうか?

■マスクのウイルスへの効果がほとんど書かれていない理由

日本には「薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)」があり、一般的なマスク(サージカルマスク含む)は全て「衛生(医療)雑貨扱い」となります。
だから、マスク本来が持つ特徴である「微細な粒子を遮蔽する物理的効果」は謳えても、ウイルスや菌といった具体的な微細粒子をマスクがどう遮蔽して、それが結果的にどう医療効果を発揮するか、などとといった私たちの健康に資するエビデンスについては法的に謳うことが難しいのです。

例えば、海外でコロナウイルスを不活化(死滅)させる効果が実証されたマスクがすでに販売されていますが、それらの効果を製品パッケージなどで具体的に謳うことは日本では困難です。
それは、そのマスク自体が、病気の予防を目的として菌やウィルスを不活化する、という機能があるからです。法解釈の話は割愛しますが、どんなにきちんとした製品であっても、薬機法上では「病気の予防を目的に」という部分が医療行為とみなされるため、衛生(医療)雑貨品にはその効果を謳うことができなくなるのです。

菌やウィルスを不活化したり殺菌・消毒したりするマスクを日本で販売する場合には、製造メーカーや販売主らが、具体的にその効果を製品パッケージや販売ページに表示するために、薬機法上の事業者許可と製品自体の国の承認が必要となります。しかし、これには多大な時間と労力とコストがかかります。
使い捨ての雑貨品「単なる安価なマスク」にそこまでの労力を投入するのは日本では効率が悪いので、基本的に国内メーカーも販売者も、それ以上の踏み込んだ製品説明をすることはありません。説明に至るまでに配慮しなければならな事柄が多く面倒というのが本音でしょう。

そうした結果、日本では、様々な種類のマスクが同じ棚に並ぶ玉石混交な混乱状況となりました。これでは、どのマスクを選んだら良いか、消費者にはよくわかりません。

■医療用マスクの基準が存在しない日本

そもそも、日本には医療用マスクの性能規格基準自体が存在していないことも、これらの混乱に拍車をかけているように思います。(ただし、工事現場などで使われる防塵マスクの「日本検定規格(厚生労働省)」は日本でも定められていますが、この規格はウイルス禍や災害現場での用途には該当しません。)
ただ、ウイルスや菌に侵された患者を扱う病院・医療現場では、怪しげな製品では医療従事者らを危険にさらす可能性があるため、海外のマスクの規格をもとに、それぞのれの医療機関がきちんとした能力のあるマスクを採用しています。

海外の主な基準というのは、アメリカのASTM(米国試験材料協会)医療用マスク素材条件規格(ASTM F2100-19)や、ヨーロッパ(EU)医療用マスク規格(CE EN14683)、世界的に有名なアメリカのNIOSH(米国労働安全衛生研究所)が定めた微粒子への防護性能規格「N95/N99/N100マスク(N/R/P)」やヨーロッパ(EU)のEN規格(FFP:Filtering Face Piece)という国際的に広く認知されている基準です。それぞれの詳細は「マスク 基準」などのキーワードで適当にググってみてください。たくさん出てくるはずです。

そして、ASTM(米国試験材料協会)などには「医療用マスク」に求められる規格として、以下の性能指標が定められています。

・BFE = Bacterial Filtration Efficiency : 細菌ろ過効率(%)
・・・ブドウ状球菌(約3μm)のろ過率で数値が高いほど良い。医療用マスクは95%~98%以上の性能が必要

・PFE = Particle Filtration Efficiency : 微粒子ろ過効率(%)
・・・微粒子(0.1μm)のろ過率で数値が高いほど良い。医療用マスクは95%~98%以上の性能が必要

・△P = Air Exchange Pressure : 呼気抵抗(mmH2O/cm2)
・・・呼吸のしやすさの指標で、数値が低いほど呼吸がしやすい。

・FR = Fluid Resistant : 血液不浸透性(mmHg)
・・・液体(血液)が飛散したとき、どの程度の圧力に耐えるか。医療用マスクは80㎜Hg以上

・延燃性
・・・電気メスを使用する手術室などで炎の広がりにくさを示す。クラス1~3まで3段階に分かれ、数値が小さいほど燃えにくい。

基準のない日本国内で感染への備えに信頼できるマスクを購入したい場合は、単に「99%」という何の数字か分からない表示だけがある製品よりも、きちんとした性能指標である「BFE(細菌ろ過効率(%))」「PFE(微粒子ろ過効率(%))」が正しく表示された製品を探すと良いでしょう。
ただし怪しげな国の怪しげな製品には数値上の嘘もあるのでは、といった噂も聞きます。信頼できそうなメーカーの製品や、または信頼できるお店から購入するのが一番かもしれません。

■マスクをする人、しない人、マスク気休め論

海外のコロナ報道で、マスクをかけない人々を目にします。
もともと欧米諸国など海外の人々のあいだでは、日本で一般的なサージカルマスク(不織布マスクや布マスク)が感染予防のために自分を守る道具である、のだといった認識はありませんでした。
サージカルマスクといえば「病院で医療従事者らが着けるもの」であり、もし街中でマスクをしている人がいたら「なぜあの人はマスクをしているのだろう」と逆に気味悪がれるほどにマスクの一般需要はなかったそうで、そのためコロナ以前の欧米諸国では、ドラッグストアでもサージカルマスクはほとんど売っていなかったのだと言います。このような社会環境なので、(圧倒的に少数事例ですが)日常生活で感染対策でマスクを着ける場合には産業用の防塵マスク(N95マスクなど)を代用するのが一般的だったようです。

そして、パンデミック宣言が発表された2020年3月以降には、手に入れたいのに手に入らないという、深刻なマスクの供給不足に世界各国が陥りました(ただし中国は除く)。マスクの供給が世界的に落ち着いてきた2020年5月~6月頃までは、WHO(世界保健機関)や海外の専門家ですら「マスクする・しない」論を二転三転とさせて世界中をうんざりさせていましたが、そこには、こうした欧米諸国の国民性と社会環境を理解することも必要でしょう。

欧州のなかでも「最もマスクをしない国」と揶揄されるイギリスでは、テレビなどメディアも、政府やボリス・ジョンソン首相も、2020年7月13日にマスク着用義務化の政令をだすまでのあいだは、ほぼ一貫して公共でのマスク着用は不要との見解を貫いていました。
当初、中国武漢市で新型コロナウイルスが大流行した2019年12月から2020年3月頃、現地の医療関係者には防護服やマスクが優先的に支給されていたのにも関わらず、相当数の医療関係者らが新型コロナに感染してしまいました。もっとも感染リスクの高い最前線の医療関係者が感染者に多いのは当然の結果なのですが、残念ながらこれらのニュースは、医療関係者らが取り扱うN95マスクですら感染を阻止できないのだからマスクは意味がない、という声をかえって大きくすることになったといいます。

2020年6月のCNNニュース報道では、ニューヨークなどの大都市では約9割の人がマスクをしていたそうですが、全米平均ではマスク使用者は約74%、逆に3割ほどの反マスク派がいるのだと言います。田舎では反マスクの割合はもっと高いのでしょう。
2020年6月初旬頃まで、CDC(米疾病対策予防センター)専門家すら公共の場で「マスクはしないでください」と述べるなどして、一般市民に動揺が走りました。我々は、マスクをすべきなのか、せざるべきなのか?――と。


出典:日本リサーチセンター/英YouGov社「COVID-19に関するグローバル自主調査」(期間:2020年3~5月/2020年12~2月)

では、なぜ欧米諸国では、マスクをあまりかけないようになったのでしょうか。

今から約10年前の2008年~2009年、新型豚インフルエンザ(H1N1)パンデミック騒動が起こりました。
当初、1997年以降に中国などで確認されていた致死率15%~20%の強毒性の鳥インフルエンザ(H5N1)が、次のパンデミックになるのではと心配されていたために、この当時も深刻なマスク不足が発生するなど世界中が一時的にパニック状態となりました。

そして、当時のCDC(米疾病対策予防センター)やWHO(世界保健機関)でも、感染予防には手指消毒や小まめな手洗いが最も効果的であり、マスクの使用はあくまでもその副次的(気休め)なものに過ぎない、という論調が多数を占めていました。
その理由は、以下の通りです。

【科学的な理由】

(1). マスクの予防効果の科学的根拠(エビデンス)不足
→ これまでに、飛沫感染や空気感染に対するマスクの有効性が証明されたことがなかった。

(2). マスクだけで100%の感染予防を保証するものではない
→ マスクだけで感染を抑えられず、抑え込みには他の方法との併用が必要である。

(3). 感染予防のためにはマスクをきちんと装着できないといけない
→ マスク表面に付着したウイルスがマスクの誤った使用方法によりかえって感染を広げてしまう可能性がある。

【政治的な理由】

(4). 医療従事者のマスクや防護具(PPE)不足懸念
→ マスクなど感染症防護具は医療従事者に優先すべきで、大流行時のマスク不足などを懸念し、広く国民にマスクを推奨できなかった。

【個人的な理由】

(5). 不快で面倒
→ マスクを購入し・着けて・廃棄するより、手指消毒や小まめな手洗い、社会的距離を取る生活の方が、個人の感染予防策としては気が楽である。

(6). 消費コスト負担増
→ そもそも感染症下でのマスクは原則使い捨てである。

2020年5月に公表されたクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」での集団感染の調査レポートのなかに、「クルーズ船にはN95マスクの備えはあったが、正しく使われていなかったことと、マスクや手袋などの備えがあった安心感でかえって手指消毒が疎かになり感染が広がる一因になった」というよな報告がありました。
クルーズ船の乗員からは、特殊なN95マスクは痛いほど顔に食い込んでしまうので不快だから多くの乗員がヒモを外すなど正しくない着け方をしていた、という証言が得られています。

そして、とくにアメリカやヨーロッパ諸国では、100年前に発生したスペイン風邪パンデミック(1918年~1919年)の際に、とくに画期的な抑止効果の見え辛かったマスク(当時は綿=ガーゼを使った布マスク)と、有償で購入しないといけないマスクを行政から強要されることを嫌う「反マスク運動」などの機運もあって、その後これらの国々でマスクを頑なに拒む人たちが増えたという歴史的背景も考慮する必要があります。

スペイン風邪当時の反マスク運動については、詳しくは、私の別の記事を参照ください

しかし、2020年から長期間にわたるコロナ・パンデミック下の感染を劇的に抑える特効薬も手立ても見つからないなかで、”手軽な防具のマスク” が改めて注目されることになりました。
アメリカなど諸外国でも、公共の場でのマスク着用と、物理的な距離を置くことを推奨する、という意見が大勢を占めるまでになりました。

■マスクの感染予防の科学的根拠(エビデンス)が積みあがった2020年

このコロナ禍で、今までは余り見向きもされなかった「単なるマスク」に関わる研究が各機関で行われることになりました。
そうして、マスクは着けている本人だけでなく周りの人たちも保護することが明らかになり、その後、マスクの種類による性能の違いについても検証が行われるようになりました。
2020年4月~6月には、CDC(米疾病対策予防センター)やWHO(世界保健機関)が作成した「感染防止のためのガイドライン」のなかでもマスク着用が推奨されることになります。
これらのエビデンスが続々と出てきたことも手伝い、当初、新型コロナウイルス予防にマスクは効果的ではないとして国民にマスク(顔を覆う)をすること推奨したがらなかったアメリカやイギリス政府、欧州諸国も、続々と公共でのマスク着用を義務付けるようになりました。

ファクトチェック: 塵や埃よりも小さなコロナウイルスの粒子であってもマスクで防ぐことができる。(USA TODAY 2020年8月9日付

Fact check: Masks can keep out COVID-19 particles even though smaller than dry wall dust

マスクがコロナの拡散を遅らせることを示す証拠もでてきました。
2020年4月、アメリカと中国の研究チームによりネイチャー・メディシン誌に発表された論文で「不織布マスクをウイルス感染者が着用するとマスク外へウイルス飛沫は放出されない」ことが確かめられました。

不織布マスクの着用で飛沫中のウイルスの拡散を抑制できることを確かめ。(毎日新聞 2020年4月20日付
研究チームは2013~16年に香港の病院を受診し、コロナウイルスや季節性インフルエンザウイルスなどについて陽性と診断された人を対象に分析。ポリプロピレン製の不織布の使い捨てマスクを着用したグループと非着用グループに分け、呼気を30分間採取して調べた。
コロナウイルス感染者(延べ21人)の場合、呼気に含まれていた直径5マイクロメートルより大きい飛沫を調べたところ、マスク非着用の10人中3人からはウイルスが検出された。
一方、着用した11人は全員、マスクの外に出た飛沫から検出されなかった。飛沫よりも小さく空気中を漂う「エアロゾル」(直径5マイクロメートル以下)についても、非着用の10人中4人からは検出されたが、着用者からは検出されなかった。マスクにより飛沫やエアロゾルを減らすことができ、ウイルスを含んだ飛沫やエアロゾルを抑えられたとみられる。

2020年6月、テキサスA&M大学、テキサス大学、カリフォルニア工科大学、カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究者らの研究で、「イタリアやニューヨークなどのホットスポットでは、マスクが感染者数の減少に役立っている」ことが判明し、また同時期に発表されたアイオワ大学の同様の研究でも、「公共の場でのマスク使用を義務付けている米国の州では、義務付けを行った後、義務付けを行わなかった州と比較して感染率の低下が大きかった」ことが判明します。その論文には以下のように記載されています。

我々科学者は、公共の場でマスクを着用することが、人への感染を防ぐための最も効果的な手段であり、この安価な方法が、広範な検査、検疫、接触者の追跡と併せて、新型コロナ・パンデミックを阻止するための最も有効性の高いものとなると結論づけている

We conclude that wearing of face masks in public corresponds to the most effective means to prevent interhuman transmission, and this inexpensive practice, in conjunction with extensive testing, quarantine, and contact tracking, poses the most probable fighting opportunity to stop the COVID-19 pandemic, prior to the development of a vaccine,

また、2020年6月、アイオワ大学の研究者が6月にHealth Affairs Journalに発表した研究でも、同様の結果が得られています。

この研究では、公共の場でのフェイスマスクの使用を義務付けている米国の州では、これらの義務付けを行った後、義務付けを行わなかった州と比較して、1日のコロナ感染者数の成長率低下が大きかったという証拠を示しています

2020年4月に、マスクガイドラインの変更を行ったCDC(米疾病対策予防センター)のガイダンス(guidance from the CDC states)には以下のように記述されました。

食料品店、薬局、ガソリンスタンドなど、他人との距離(ソーシャルディスタンス)を維持する手段の難しい公共の場では、布製のフェイスカバーを着用してください。布製のフェイスカバーは、ウイルスの拡散を遅らせ、ウイルスに感染している可能性があってそのことを知らない人が他の人へ感染させないようにすることができます。

Wear cloth face coverings in public settings where other social distancing measures are difficult to maintain, such as grocery stores, pharmacies, and gas stations. Cloth face coverings may slow the spread of the virus and help people who may have the virus and do not know it from transmitting it to others,

日本でも2020年10月、東京大学医科学研究所の河岡義裕教授(ウイルス学)や植木紘史特任助教らの研究グループがマスクの感染予防効果についての論文(新型コロナウイルスの空気伝播に対するマスクの防御効果)を発表しました。
朝日新聞の記事には、マスクへの過信は禁物だが、マスクの種類と、その防御効果(マスクの種類によるウイルスの吸い込み量の違い)が実証された。朝日新聞「マスクやはり効果あり 東大が新型コロナと人形で実証」(2020年10月22日付)―――――と書かれています。
その論文を簡単にまとめると以下となります。

マスクを装着することで SARS-CoV-2 の空間中への拡散と吸い込みの両方を抑える効果があることがわかりました。
N95マスクは最も高い防御性能を示しましたが、適切に装着しない場合はその防御効果が低下すること、また、マスク単体ではウイルスの吸い込みを完全には防ぐことができないことがわかりました。

●マスクなしと比べたウイルス吸い込み量
N95マスク:10~20%まで減衰(適切に装着された場合)
サージカルマスク(不織布):50%程度に減衰
布マスク(綿):60~80%ほど減衰

2020年12月には、理化学研究所(理研)で、スーパーコンピューター「富嶽」によるマスク素材ごとの飛沫防止効果のシミュレーションが行われ「マスクは感染対策として極めて有効」との結果が話題になりました。
飛沫やエアロゾルの飛散の様子を可視化し有効な感染対策を提案 ~「富岳」による新型コロナウイルス対策その1

富岳によるシミュレーションでは、マスクを着けている人がどのくらいの飛沫を吐き出しているか「吐き出し飛沫量」を各マスクごとに算出しました。

不織布マスク(サージカルマスク):約80%カット
ウレタンマスク(布マスク):約50%カット

また、布マスクや不織布マスクの「漏れ率」について、2020年7月にこんな報道もされています。

布マスクの「漏れ率」100% すきまからウイルス侵入(朝日新聞 2020年7月6日付
布マスクは空気中のウイルスをどこまで防げるのか。聖路加国際大学の大西一成准教授(環境疫学)が布マスクと顔面のすきまなどから出入りする空気中の粒子の「漏れ率」を調べたところ、100%だったことがわかった。フィルターの性能試験を通った不織布マスクも、着け方が悪いと100%だったが、正しく着けると約50%まで下がった。「マスクは選び方と着け方が大事」という。

■ウレタンマスクや布マスクの受難

ドイツ政府のメルケル首相は2021年1月19日に、商店や公共交通機関を利用する際に、フィルター性能が高いサージカルマスク(医療用マスク)の着用を国民に義務付け、 布マスクなどの医療用ではない一般的なマスク(non-medical)を禁止にしました。政令は1月25日にドイツで施行され、違反者には250ユーロ(日本円で約3万3千円)もの罰金が科されるという厳しいものでした。
ただ、日本と異なり、そもそも公共の場であえてマスクをしない人がヨーロッパにはたいへん多いことや、欧米では感染防止を目的にサージカルマスク(不織布)をすることへの認知度が低い、といった諸事情からの苦肉の政令であることを理解する必要があります。

参考サイト:NHK > ドイツ 公共交通機関利用時 医療用マスクの着用を義務化へ(2021年1月20日),
NEWSWEEK > ドイツ「布マスク禁止令」で感染拡大に歯止めはかかるか?(2021年2月2日)

残念ながら日本でも、これらのニュースや一連のマスク論文の報道(特に富岳によるシミュレーション)を通じ、ウレタンマスクなどの布マスクへの風当たりがかえって強まる結果を招きました。

ただ、N95や不織布を使ったサージカルマスクに比べると、防護性能が劣るというだけなので、まったく効果が期待できないわけではありません。
また、当前のことですが、どんなマスクでも、しないよりもした方が防御効果はより高まりますので、重要な点は、感染症流行下ではマスクは皆が心掛けた方がより大きな効果が期待できるということです。

最近のニュースに以下のような記事がありました。(ウレタンマスクを揶揄している感もありますが…)

マスク1枚で対コロナ効果 「鼻から顎まで隙間なく」(産経新聞 2021年4月6日付
新型コロナウイルス対策で、マスクを2枚重ねて着けている人がいる。「1枚では足りない?」と心配になるかもしれないが、専門家は、飛沫(ひまつ)が漏れる隙間がないように正しく着ければ、拡大防止には1枚で十分と話す。マスクを顔に密着させるように着用しよう。
CDC(米疾病対策センター)は2月、不織布マスクの上に布マスクを重ねると感染リスクを大きく減らせるとの研究結果を発表。一方で不織布マスク1枚でも、隙間なく顔に密着させれば、同等の効果があるとした。
理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」の解析でも、不織布マスクのワイヤを鼻の形状に沿って曲げ、隙間を作らないようにすると、不織布にウレタンマスクを重ねたのと大きく変わらないくらい飛沫が防げることが分かった。

マスクの仕方の工夫の参考までに紹介した記事ですが、記事の中で重要な部分は、マスクの効果は、正しく装着(きちんと顔に密着させる)すれば高まるということです。

■N95マスクを推奨しない理由(バルブのついているN95は特にNG)

第三国で発生したエピデミック現場で、防護服を着こんだ感染症の専門家らが使うマスクがこのN95マスクです。マスク転売が話題になった頃は、著名ブランドの3M社のN95防護マスクにはたいへんなプレミアがつくほどの人気となりました。

実際、フィルター性能を高めたN95防護マスクは、一連の研究結果からも、他のマスクを凌駕する防護性能を発揮することが知られていますが、ここに大きな問題があります。

きちんとした使用方法で装着すると、高いフィルター性能ゆえにとても息苦しくなり活動も困難になるのです。そのため、使用するためにはある程度の知識、熟練が必要となり、一般の人にはほとんど取り扱えない難易度の高いマスクなのです。
N95マスクを備えていたクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」では、このマスクの装着方法を誤ったために、かえって感染拡大をまねいたことが知られています。

特に問題なのは、N95マスクをきちんと装着できなかった場合、その防御効果は、ほとんどマスクをしていないレベルにまで低くなってしまう点です。
これはどういうことかというと、一般的な不織布や布のマスクに比べて、とても硬い素材で成型されたN95マスクは、少しでも顔のフィッティングがズレてしまうと、かえって大きな隙間が空いてしまい、フィルターの効果がほとんど発揮できなくなるのです。

私は、N95マスクの一般の人の防災での用途は、極めて致死率の高い感染症(強毒性インフルエンザなど)が蔓延した際に、罹患した家族の看病のために使用する、といった一定の条件を想定し薦めています。これは10年前の2008年に、私どものホームページでパンデミック対策について述べていたころから変わっていません。

また、注意すべき情報として、CDC(米疾病対策センター)でも言及されていますが、よく建設現場で使用されているバルブ(空気弁)のついているタイプのN95マスクは、空気を通してしまうために新型コロナウイルスなど感染症対策グッズとしての効果は期待できないことです。

ファクトチェック:サージカルマスクや布製マスクでは、医療用のN95マスクほどCOVID-19粒子を防ぐことはできません。(建設現場で使用されているタイプのN95マスクは、バルブが付いているため、新型コロナウイルスには効果がありません)。しかし、CDCは、”布製のフェイスカバーは、着用者を保護することはできないが、着用者が他の人にウイルスを広げないようにすることはできる “と指摘しています。公衆の面前で布製のカバーを着用することで、他の人への感染を抑え、ウイルスの拡散を遅らせることができます。(USA TODAY 2020年8月9日付

Surgical and cloth masks do not protect the wearer from COVID-19 particles as well as medical N95s. (The type of N95 masks used in construction are not effective against the novel coronavirus because they have valves.)
But the CDC does note, “A cloth face covering may not protect the wearer, but it may keep the wearer from spreading the virus to others.” By wearing a cloth covering in public, the spread of the virus can be slowed by lessening the transmission to others.

扱いが難しいN95マスクは、価格も一般のサージカルマスクに比べて高価で、しかも使い捨てですから、よほどの事態を除き、日常的な感染対策での使用はお勧めはしないということです。

■カナダ製コロナ対策マスクが話題に

世界中のマスク不足が騒がれていた頃、昨年2020年7月にトロント大学医学部が発表した「コロナウイルスを不活化するカナダ製のサージカルマスク」が話題となりました。このマスクはTrioMedアクティブサージカルマスクという製品で、高機能な不織布素材の表面に特殊なヨード剤をコーティングすることでウイルスや菌への殺菌効果を高めた初のマスクで、マスクに付着した新型コロナウイルス自体をわずかな時間内に不活化(死滅)させる性能があるのだといいます。

カナダで最初の新型コロナ患者が発生したのは2020年1月26日で、22日に武漢市からトロント空港に帰国した50代のカナダ人男性でした。
ちょうど得体のしれない新型肺炎ウイルスの蔓延の恐怖から、各国もあわててマスクや消毒液の確保に奔走しはじめた時期で、直後にはアメリカ合衆国政府は、民間企業に物資の調達や増産を促すことができる「国防生産法」に基づいて米国産の高機能マスクの輸出停止措置(アメリカ国内を優先する政策)を行いました。

医療用マスクの供給を隣国のアメリカ合衆国に大きく依存していたカナダ政府は、まさか最友好国のアメリカ合衆国から医療用マスクを仕入れることができなくなるとは思ってもいませんでした。

そして、国産マスクの重要性を再認識したカナダ公衆衛生当局が、カナダのマスク製造メーカー(I3 BioMedical社)とトロント大学の科学者らを繋いで、検証を行うことになったそうです。

当時のカナダ政府は幸運でした。カナダ初のコロナ患者を収容した病院にいた二人の微生物学者が、新型コロナウイルスの培養を行っていたため、かなり早い段階から、トロント大学医学部にあるバイオセーフティー施設で新型コロナウイルスの研究が行えるようになっていたからです。

依頼を受けたトロント大学医学部の感染症レベル3施設(CL3)責任者スコット・グレイオーウェン(Scott Gray-Owen)教授は、2020年7月に次のような発表を行いました。


出典:トロント大学のプレス発表(2020年7月14日付)

トロント大学のラボテストで、カナダ製マスクが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の99%を不活性化することが判明しました。

カナダのケベック州のI3 BioMedical社が開発した抗菌コーティング剤が、医療用マスクの表面に付着した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の99%以上を不活性化することをトロント大学の科学者たちが明らかにしました。トロント大学医学部分子遺伝学科のスコット・グレイオーウェン(Scott Gray-Owen)教授が率いる科学者たちは、同学部の細菌・ウイルスなどの実験に使うハイテクなCL3(レベル3)施設を使用し、TrioMedアクティブサージカルマスク(TrioMed Active Mask)の抗菌コーティング効果をテストしました。
これは医療従事者らがマスク自体を触ってしまいウイルスに汚染される危険性に対して非常に有効な結果となります。医学専門雑誌ランセット(The Lancet Microbe)誌に掲載された最近の研究によると、コロナウイルスは感染力を保持したままマスクの表面に最大7日間存在することが明らかになっています。
「日頃からサージカルマスクを着用しない人の多くが抱える大きな課題は、快適性と装着感です。そのため、人々は常にマスクの位置を調整してしまいます」「そのため、手を汚染し、顔に近いマスクを汚染し、そこにウイルスを付着させて吸い込んでしまう可能性があるのです」とグレイオーウェン教授は述べています。

I3 BioMedical社が独自に開発したTrioMedアクティブコーティング材は、これまでもマスク表面に接触したほとんどのウイルスなどの微生物を死滅させることが実証されており、これらの微生物は環境や着用者の皮膚に溶出することなくマスク表面に直接結合することが分かっていました。「この研究は、インフルエンザをはじめとする他の細菌やウイルスの病原体でも行われていましたが、私たちはこれらの研究を進めて、新型コロナウイルスでも同じく影響を受けやすいことを示しました」とグレイオーウェン教授は述べています。
(中略)
「I3社がカナダに拠点を置き、この会社の研究開発がカナダで行われたこと、このコーティング素材が新型コロナウイルスを不活性化することを証明した初の素材であることを知り、彼らをサポートできたことに私は非常に興奮しています。私たちにとってこの素材の効果は驚くべきものでした。」

トロント大学の試験がコロナウイルスを非活性化する初のマスクを確認

i3 Biomedical Inc.のPierre Jean Messier創業者兼最高経営責任者(CEO)は「TrioMedアクティブサージカルマスクは、COVID-19を起こすウイルスを非活性化することを科学的に証明し、着用者の汚染リスクを劇的に減らす初めてで唯一の呼吸保護用品です。当社はこの双方向抗菌技術の開発に何年もかけ何百万ドルも費やしました。その成果の商品は世界中の医療界で利用され、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)、E-Coli(糞便系大腸菌群)、黄色ブドウ球菌、インフルエンザウイルス、そして現在新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のような多くの病原菌を殺すことが独立の研究所によって確かめられました。この第三者の科学的試験は、COVID-19に対する世界の闘いで利用可能な医療用抗菌技術におけるTrioMedの主導的な立場を確認しています」と語った。
(中略)
・マスク外層の有効な抗菌保護がSARS-CoV-2ウイルスとインフルエンザウイルスH1N1の99%以上を非活性化
・ウイルスろ過効率(VFE)99.9%以上
・細菌ろ過効率(BFE)99.9%以上
・ASTM F2100(医療用マスク素材条件)レベル3に適合
・欧州医療機器基準EN 14683 Type IIRに適合
・保存有効期間5年
I3 Biomedical社のプレスリリース(2020年7月14日付)

なお、カナダのトロント大学は、国際論文の査読数などをもとにイギリスのタイムズ・ハイヤー・エデュケーション誌が公表する「THE世界大学ランキング(2021年度)」で18位(日本の東京大学は36位、京都大学は54位)の大学です。

■夏場のマスクの危険性について(予録)

2020年6月9日、マスクをしながら徒歩行進訓練をしていた自衛隊員(45歳の男性陸曹長)が訓練後に倒れ心筋梗塞で亡くなったニュースが話題になりました。

原因は調査中として記事に書かれてはいませんが、ただ、一般的に、夏場の心筋梗塞は例年若者(20代~40代)に多いと言われており、その原因は、体の中の水分が少なくなって血栓ができやすくなるからだと言います。

夏のマスク着用では、体の熱が放出されにくく、体内温度が上昇する一方で、口の中は湿っているため、水分が足りていると錯覚して知らぬうちに脱水症状を起こし、熱中症になる危険性が増すのだそうです。恐らく、マスクをしながら活動していたことと因果関係があると思われます。夏場のマスク使用は要注意で、マスクをする場合は、水分を持ち歩き、こまめな水分補給を心がけることが重要ということです。

途中からマスクずらしたが…自衛官、徒歩行進訓練後に倒れて死亡(読売新聞 2020.06.10)
陸上自衛隊第1師団(東京都練馬区)は9日、静岡県御殿場市の東富士演習場で、第32普通科連隊(さいたま市)に所属する男性陸曹長(45)が「徒歩行進訓練」を終えた後に倒れて死亡したと発表した。
第1師団司令部によると、陸曹長は8日午後7時から東富士演習場内を約20キロ歩く訓練をし、別の野外訓練が始まるまで休憩していた9日午前1時45分頃に倒れたという。死因は、血栓による心筋梗塞こうそくだった。
陸曹長は訓練で重さ約10キロの荷物を背負い、小銃を携帯していた。隊員間の距離を取っていたため、訓練中は途中からマスクをあごにずらしていたという。

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