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2022年10月の 防災・危機管理ニュース をピックアップしてお届けします。
【 2022年10月1日~10月31日 】

time 2022/11/01

2022年10月の 防災・危機管理ニュース をピックアップしてお届けします。<br />【 2022年10月1日~10月31日 】
表紙画像:北朝鮮の弾道ミサイル発射で、午前7時27分と午前7時29分に、北海道、青森県、東京都(島嶼部)へJアラートが発出…2017年以来のJアラートとなった(10/4)

【2022年10月1日~10月31日】
今月の防災・危機管理ニュース
ピックアップ13選

 


 

【北朝鮮ミサイルでJアラート(全国瞬時警報システム)発信】
システム不具合で東京(島嶼部)に誤発信

2022年9月末、わずか1週間で4回(9月25日、9月28日、9月29日、10月1日)と例を見ない頻度で北朝鮮から弾道ミサイルが発射され、9月30日には東京都(小池知事)は「ミサイル飛来に備えて都民の一時的避難先の施設」を公表するに至りました。
その直後となる10月4日午前、北朝鮮から弾道ミサイル1発(今年に入り21回目のミサイル発射)が発射され、東北地方の上空を通過しておよそ4600キロ飛行し、日本のEEZ=排他的経済水域の外側の太平洋に落下しました。北朝鮮が日本の上空を通過する形で弾道ミサイルを発射するのは5年前の9月以来となります。
日本政府は10月4日、北朝鮮からミサイルが発射されたもようと全国瞬時警報システム(Jアラート)で速報し避難を呼びかけましたが、Jアラート情報伝達でトラブルが相次ぎました。
●ミサイルに注意が必要な地域ではないにもかかわらず、東京都の島嶼部9町村にミサイルが発射された旨の情報伝達が行われた。
●総務省消防庁の調査で、北海道と青森県の6市町で防災行政無線が発信されないなど住民への情報伝達に支障があった。
●楽天モバイルでは、北海道や青森県の利用者に緊急速報メールで送るはずだったJアラートの情報が送信できなかった。
ということです。

 

【スイス銀行大手クレディ・スイス】
SNSで“経営不安説”リーマンショックの再来と流言飛語

10月27日、世界3位のプライベートバンクでスイスのトップ銀行である「クレディ・スイス」は22年第3四半期決算報告書を発表し、この中で、2022年10月初旬から2週間に不正確な噂がメディアとネットに流れ1.8兆円が流出する「SNS(交流サイト)発の取り付け騒動があった」ことを明らかにしました。
クレディスイスは、過去2年余りに一連の不祥事や多額の損失計上に見舞われ収益低迷を続けており、2022年8月には、米格付け会社ムーディーズやS&Pは、クレディ・スイスを相次いで格下げしました。
9月30日、クレディ・スイスの5年物CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)が急騰し、SNSやタブロイド紙など一部のメディアに「破綻」の文字が流れ、「クレディ・スイスが危ない」との未確認情報が瞬時に拡散されると、10月3日には、クレディスイスの株価が一時約12%下落し、上場来安値を更新。クレディスイス債のCDS(クレディット・デフォルト・スワップ)も過去最高水準にまで上昇しました。それから2週間ほど情報は流れつづけ、10月14日頃までには、クレディ・スイスが破綻し、リーマン・ショックの悪夢が再び訪れるといった話題が、ウォール街で持ち切りになっていました。

 

【耐震化推進状況の調査結果公表(総務省消防庁)】
耐震率ワーストは岡山79.2%

総務省消防庁は10月26日、地方公共団体が所有・管理する防災拠点となる診療施設、社会福祉施設、消防本部・消防署所など18万4,327棟の耐震率(2021年10月1日時点)を調べ、耐震化推進状況の調査結果としてまとめ公表しました。診療施設(2,870棟)の耐震率は前年比0.6ポイント増の94.5%。都道府県別では茨城、神奈川、石川、福井、山梨、静岡、佐賀、宮崎の計8県が100%を達成しているほか、都道府県別の防災拠点となる診療施設の耐震率では、岡山が79.2%で最も低かった。

 

【国土強靱化計画、2023年夏めどに改定へ(政府・岸田総理)】
改定は2018年に続いて2回目

10月25日、岸田文雄首相は、防災・減災対策を強化する国土強靱化に向けた閣僚会合で「国土強靱化基本計画」を2023年夏をめどに改定するよう指示しました。国土強靭化の基本計画は、2012年12月に安倍晋三元首相が掲げた「三本の矢」の経済政策「アベノミクス」の一つです。相次ぐ自然災害、高確率で起きると予想されている首都直下地震や南海トラフ地震に備えた防災を重点においた公共事業への投資を増やしていく方針を掲げ、2014年に策定されたもので、おおむね5年ごとに見直すことになっており、今回の改定は2018年に続いて2回目となります。
10月27日には、政府・与党で総合経済対策の全容を固め、国土強靭化には10.7兆円、新たに「今後への備え」との枠を設け4.7兆円の財政支出を見込むとしています。

 

【地震発生確率・雲仙断層群南東部(長崎県島原半島)】
30年内の発生率は1.1%

国立研究開発法人・産業技術総合研究所のチームは10月27日、長崎県島原半島にある雲仙断層群の「南東部」について「今後30年以内にマグニチュード7.1程度の地震が起きる確率が最大で1.1%」という試算をまとめ公表しました。南東部で発生確率が試算されたのは初めてだということです。
これまで国が2006年に公表した活断層の長期評価では「データの信頼性が十分高いと言えない」として、南東部の活動間隔や地震の発生確率は「不明」とされていました。
雲仙断層群は、北部、南東部、南西部の3区間に分けられ、南東部は長崎県南島原市沖から雲仙市までの東西方向に延びる長さ約23キロの断層の集まりで、マグニチュード7.1程度の地震を起こす可能性があるとされました。この発生確率1.1%は、2016年の熊本地震を起した活断層の発生確率(最大0.9%)と同等の数値となり専門家は「侮れない数字で、十分な防災対策を講じるべきだ」としています。

 

【中国共産党大会】
中国共産党・習近平国家主席の3期目突入へ 演説で台湾・香港・新型コロナに言及

中国で10月16日~22日まで5年に一度の中国共産党大会が開催され、習近平国家主席が異例となる3期目突入が確定しました。10月22日の閉会式では、胡錦涛前国家主席がつまみ出される動画が全世界に拡散し「粛清か?」との憶測が飛び交いました。今回の人事で胡錦涛派の李克強首相が最高指導部から退任し、習氏への権力集中がさらに進むことが予想されます。

 

【宮崎県日南市で震度5弱】
大隅半島東方沖地震、M5.8、震源の深さ30km(10/02)

10月2日午前0時2分頃、宮崎県宮崎県で最大震度5弱を観測する強い地震がありました。気象庁によると、震源の深さは約300キロ、地震の規模を示すマグニチュードは5.8と推定されています。日南市消防本部によると2日午前0時45分現在、けが人などの情報は入っていないという。10月2日未明に宮崎地方気象台で臨時記者会見が開かれ、南海トラフ地震との関連性は低いとの認識が示されました。
また、10月21日午後3時19分頃には、福島県沖を震源とする地震(M5.0、深さ29キロ)があり、福島県楢葉町で震度5弱が観測されています。
今年、日本国内での震度5弱以上の地震を数えるのは、これで13回(宮崎県)・14回目(福島県)となります。

 

【福島県楢葉町で震度5弱】
福島県沖地震、M5.0、震源の深さ29km(10/21)

10月21日午後3時19分頃、福島県で最大震度5弱を観測する地震がありました。震源地は福島県沖で、規模はマグニチュード5.0、震源の深さは約29kmです。この地震で福島県楢葉町で震度5弱が観測されましたが、大きな被害等の報告は入っていません。
今年、日本国内での震度5弱以上の地震を数えるのは、これで13回(宮崎県)・14回目(福島県)となります。

 

【ロシアが核使用を示唆】
ウクライナ侵攻を巡り核兵器使用を示唆するロシアのプーチン大統領

核保有国であるロシアのウクライナ侵略と戦争長期化によって、核の抑止力への議論が再燃し、核をめぐって国際社会は不安定化している。
9月30日、ロシアのプーチン大統領は、モスクワの大統領府で演説し、ウクライナ東・南部4州のロシアへの一方的な併合を宣言した。この演説のなかで、核使用を示唆してウクライナや米欧を威嚇する一方、停戦協議をウクライナに提案し、侵略作戦が思うように進まない中で次の一手に悩む心中をのぞかせた。ロシアが兵士動員を進め、4州の支配を固めれば、ウクライナが4州を攻撃した場合、「自国領土」への攻撃とみなし、「核による反撃」で抑止する恐れがあるという。米欧が反発をいっそう強めるのは必至の情勢だ。
10月27日、ロシアのプーチン大統領は、モスクワ郊外「バルダイ会議」でウクライナ侵略を巡り米欧などが懸念を深めている核使用の可能性について「核兵器が存在する限り、使用の危険性は常にある」と述べたが、核使用を巡っては、「ロシアから言及したことはない」とした上で、「自国の主権、領土保全、国民の安全の確保」のために核兵器の使用が認められているとする従来からの主張を繰り返している。

 

【新型コロナワクチン実態把握へ(厚生労働省)】
接種後の副反応が長期間続く事例

10月17日、松野官房長官は記者会見で、新型コロナウイルスワクチンを接種した後に、頭痛や手足のしびれが長期間続く事例が報告されていることを受け、厚生労働省が実態調査を検討していると明らかにしました。
これまでに因果関係があると判断されたものはないが、情報を集めて共有し、診療に活用してもらう方針だ。ワクチンの接種後に発熱や頭痛などの副反応が起きたとしても、1週間以内に収まるケースがほとんどだ。一方で、体調不良が長引いている人もいる。
複数の医療機関を受診しても原因が分からず、日常生活に支障を来している人もおり、国会ではさらなる対応を求める声が上がっていた。

 

【マダニ媒介感染症「日本紅斑熱(こうはんねつ)」】
過去10年で最多

「日本紅斑熱」は、例年マダニが活動期を迎える4月頃から患者が増え、特に野外の行楽シーズンにあたる8月~10月にかけてがピークとなるそうです。各都道府県による報告数では、2021年、2022年頃から1999年の調査開始以来で増加傾向が見てとれます。
10月6日、佐賀県の発表によると、マダニが媒介する感染症「日本紅斑熱」に感染した人は今年佐賀県内で18人と、過去10年で最も多くなっています。10月11日には、千葉県市原市在住の男性(81)が「日本紅斑熱」で死亡したと千葉県が発表しました。千葉県内の死亡例は、記録が残る2006年以降で2人目となります。
マダニは人に寄生して吸血し、日本紅斑熱、Q熱、ライム病、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)など、さまざまな感染症を媒介する可能性があります。

 

【環境活動家グレタ・トゥーンベリさん「原発擁護発言」】
原発は必要との認識を示して世界で話題に

原発の稼働延長を巡り論争が起きているドイツで、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんによる「原発擁護」発言が話題となっています。
10月12日夕に放映された独公共放送ARDのインタビューで、気候保護のために原発は現時点でよい選択かと問われたグレタさんは「それは場合による。すでに原発が稼働しているのであれば、それを停止して石炭に変えるのは間違いだと思う」と答えました。

 

【韓国ソウル繁華街イテウォン(梨泰院)ハロウィーン転倒事故】
日本人2人含む154人死亡、133人けが 安全対策不十分の指摘も

10月29日、ハロウィーンで賑わう韓国・ソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)の路地で、大勢の人が折り重なるようにして倒れる群集雪崩(※2001年まで「将棋倒し」と呼んでいたもの)が発生し、日本人2人を含む154人が死亡しました。韓国の消防は“死者の多くが圧死だった”との見方を示しているということです。

 

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2022年8月の 防災・危機管理ニュース をピックアップしてお届けします。【 2022年8月1日~8月31日 】

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