今からちょうど48年前の今日、1975年(昭和50年)8月6日深夜、青森県に集中豪雨が降りました。
岩木山麓の百沢地区(弘前市)では一時間に70ミリ、連続雨量で110ミリの大雨となり、深夜3時頃、岩木山(1,450メートル)の山頂付近が崩れ、土砂は次第に大きくなっていき、幅100メートル、5万立方メートルもの土砂の塊の土石流となって麓の町を襲いました。
最初に山が崩落してから町を襲うまで、わずか10分ほどの時間だったといいます。
民家22棟が流され全壊、23棟が半壊、死者22人、重軽23人、軽傷8人という大被害となりました。
百沢土石流災害と呼ばれている災害となります。
大きな河川では、大雨からしばらく経ってから洪水となりますが、岩木山麓にあるような小さな中小河川では、大雨が降ってからすぐに洪水となるケースが多々あります。
そのため、この災害を契機に、気象庁では「大雨注意報」と「洪水注意報」は原則として同時に連動して発表するようにマニュアルが変更され現在に至ります。
近年、土地の造成や開発、都市化の影響から、それまで人が住まなかった場所に家が多く建つようになってきたことで、その昔はあまり注目されなかった集中豪雨による水害(洪水・土石流)も目立って多くなってきたそうです。
気象庁の災害発表の手法などといった国の災害対策の進歩も、過去の災害事例、つまり人の歴史とともにあります。
行政で配られている災害ハザードマップは、その土地の過去の災害事例の集積ですから、必ず一度は、自分の住む土地のハザードマップをチェックするようにしましょう。