10月12日(木曜日)は、2019年に関東甲信越地方を中心に死者・行方不明者114人、重軽傷者384人を出したスーパー台風「台風19号(令和元年東日本台風)」の被害から4年となります。
東京では多摩川が氾濫し二子玉川駅周辺の広い範囲が浸水し、神奈川県川崎市の武蔵小杉駅周辺では内水氾濫が発生しました。
千葉県千葉市では、最大風速35.9メートル、最大瞬間風速57.5メートルが観測されるなど、多くの地域で観測史上1位の最大風速や最大瞬間風速の記録が更新された台風で、昭和54年(1979年)台風第20号以来、40年ぶりとなる死者100人を超える台風となりました。
近年、気候変動、地球温暖化の影響から、大雨や洪水など大きな災害をもたらす台風が大型化し、その被害も年々激しくなる傾向があるとされています。
先日10月5日には台風14号(コイヌ)が台湾の南部を通過しましたが、このとき、台湾の気象観測所では、最大風速55.19メートル、最大瞬間風速95.19メートルを観測したそうです。
(いずれも1897年の台湾気象観測開始以来の最速記録更新)
風速のメートルとは「秒速(1秒間に何メートル移動したか)」なので、1秒間に95メートルも風が動いたんですね。
ちなみに、日本国内の最大瞬間風速の観測記録の
1位は91.0メートル(富士山の山頂・1966年)
2位は85.3メートル(沖縄県宮古島・1966年)
です。
なお、時速100kmは、秒速27.78メートルとなり、つまり、大谷選手の剛速球は秒速45メートル(時速160km)となります。
一般的に、風速が20メートルくらいで歩行者が転倒し、風速が40メートルを超えてくると電柱が倒れたりし、70メートルとなると、住宅が倒壊したり、車やトラックが横転したりしますので、台湾で観測された秒速95メートル(時速320km以上の風)がどれだけもの凄いのかも理解できるでしょう。
台風は、猛烈な風を吹かすだけではなく、大雨、洪水、暴風、高波、高潮、河川の急激な増水と氾濫、都市部でも浸水があったり、山間部では土石流、がけ崩れ、地すべりが発生したりします。
とくに、自宅の裏に山があるなど土砂災害危険箇所、家の近くに河川が流れているなど、氾濫の可能性がある地域にお住いの方は、日頃から地域のハザードマップを確認して、最悪を想定した備えを考えるようにしましょう。
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