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大災害のデッドライン~72時間の壁と対策

time 2019/12/26

大災害のデッドライン~72時間の壁と対策

災害時の人命救助において「72時間の壁」というフレーズを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

これは、災害時の救命・救助活動で、発生から3日目にあたる72時間を境にして、脱水や低体温症などにより要救助者の生存率が急激に低下すると言われていることから、72時間以内の救出をめざす、という意味で使われる言葉です。

政府の中央防災会議の資料「防災基本計画(平成30年6月版)」のなかでは「発災当初の72時間は、救命・救助活動において極めて重要な時間帯である」と書かれてもいます。
(参考資料:中央防災会議「防災基本計画(平成30年6月版)」41頁

実は、この「72時間」は、阪神淡路大震災(1995年)で判明した救助者の生存率を元に広く知られるようになりました。

「72時間の壁」と阪神淡路大震災

国土交通省 近畿地方整備局「阪神・淡路大震災の経験に学ぶ」より作成

一般的に人間が飲まず食わずの状態で生き延びられる限界が72時間とされています。
前述したように、この根拠として挙げられるのが阪神・淡路大震災で救出された人の生存率です。
倒壊家屋などから救助された人の生存率が1日目は74.9%でしたが、2日目には24.2%、3日目には15.1%となり、「72時間の壁」を過ぎた4日目においては5.4%と急激に下がったと言われています。
このとき、72時間を超えて救出され命が助かった人もいましたが、いずれも呼吸ができる・水が得られる・軽傷である・体温が保てるなど特定の状況下に限られたものでした。

救助活動を妨げないためにできること

阪神・淡路大震災で救出された人の生存率からわかるように、災害発生時には救命のため“72時間(3日間)が最も大事な時間”と言われています。
とくに、災害発生から72時間は行政機関も救命活動を最優先とするため、ときには避難所などにいる生存者への食糧支援などが満足に行われない状況になることも予想されます。
そのため、最低限でも3日間分の食料飲料を自分たちで確保することが求められており、日常的な食料や生活必需品などを備えておくことが大切です。

具体的には、例にあるように食料・飲料・生活必需品などの備蓄が必要です。このとき、避難することを想定してリュックサックを用意しておき、保存食などを持ち出せるようにしておきましょう。
乳幼児のいる家庭では、ミルク・紙おむつ・ほ乳瓶なども用意しておくことを忘れないようにしましょう。

支援物資頼みではなく自ら備えを

たとえ避難所にいたとしても、すぐに支援物資が届くわけではありません。
みなさんの記憶にも新しい熊本地震では、国が被災地の要望を待たずに災害対策基本法に基づき発災から1週間で26万食を現地へと送っています。しかし、物流や交通網の麻痺により物資が届いたのは発災から3日後のことでした。
もちろん、各自治体でも食料は備蓄していますが、全ての被災者を賄えるだけの食料が確保されているとは限らず、たとえ賄えたとしても施設そのものが被災している場合などは被災者へと物資がいきわたるのにも時間がかかってしまいます。
また、自分たちでスーパーやコンビニなどへ食料や物資を調達しにいこうと考える人が多く出てくる可能性がありますが、必ず購入できるとは限りません。
実際に、2018年に発生した北海道胆振東部地震では、発災から3日間で飲料水や粉ミルクなど、すべてが欠品や品薄の状態に陥りました。このときは、平常どおりの供給状況に戻るまで1週間程度の時間を必要としました。
このように、災害時には誰もが慌てて物資を調達しに行きがちですが、そのような行為が食料不足を加速させる一因となることも考えなくてはなりません。
国や自治体に頼るのではなく、各々が日頃から災害に備えて備蓄するという意識を持ち、行動することが大切だと言えます。

まとめ

地震や火災、洪水などの自然災害が、いつ自分の身に降りかかってくるかわかりません。
だからこそ私たちは災害のない平和な日常から、私たちは食料品などいざというときに必要な物資を備えておくことが大切なのです。
この機会に皆さんも備蓄状況を確認してみてはいかがでしょうか。

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