かなり久しぶりにツイッターにログインしました。
すると、ずいぶんと昔に、幾名かの方から、これは格言ではないのではないか?、とのご指摘が複数ありました。
具体的には、
『 ライフライン 』
『 地震の巣 』
として、かなりそっけなく紹介されている防災格言たちです。
これら違和感を感じる一文が、一般的な格言ではない、とは、まさしくその通りですね。
実は、これらのそっけないものは、
誰が一番最初にその言葉を発したのか、
という点で取り上げているだけの、いわゆる「語源」というものなのです。
つまりこの語源そのものが防災の歴史に大きく寄与している人たちということです。
これを知ると知らないとでは大違いなのです。
色々と災害についての新聞記事や文献などを読んでいて、本当にいろんな物事が一つにつながり、自分の中で「初めて理解できました!」となるための過程で、これらの物事は知っておくと便利なのです。
例えば、新型インフルエンザのパンデミックが世界的に騒がれたときに、厚生労働省や諸先生方が、『 〜を正しく恐れる(怖がる)ことが大切です 』などとよく言われました。なるほどと、思わず耳に残る美しいフレーズです。これをたどっていくと、地震学と気象学の故・和達清夫先生が戦後『 〜を正しく恐れる 』と紙面などで口癖のように仰っておられたことに突き当たります。そして、これは、和達先生の師匠である寺田寅彦先生が『 〜を正当に怖がることはなかなか難しい 』という名言を残されたのを、後年、和達先生が『 〜を正しく恐れる 』と分かりやすく転じさせて、ご自身のいろんな講演の中に持ち出し紹介されていらしたことにも由来します。師弟愛なのですね。
実は、私は、防災にかかわらずとも、この「語源」というものがとても大好きなのです。
原典コレクターと言っても良いくらいのものです。
今から15年ほど昔ですが、映画仲間やゲームクリエーターの仲間たちと連れ立って、「世の中の語源・原典辞典」などという書籍を企画した時期がございました。
例えば、映画でいうと
「C調」といえば植木等とクレージーキャッツ。
笑いのオチに、上から「●●トン」の重りがどーんと落ちる、なぜトンなのか、というと、モンティパイソンが原典だから・・・とか。
初めてホモが日本映画史に登場したのが社長シリーズのフランキー堺だったからその後云々・・・とか。
時計がなぜ右回りなのか、など現象についての原点やら、
ギリシャ語、ラテン語由来の和製英語たちのお話しやら、漢字といえば白川静氏のこととか、
そういう感じで、いろんなジャンルに分けて世の中の原典を探っていこうではないか、という企画でした。
企画の出発点は酒飲み話だったので、そのまま面白ネタの一つとして封印されてしまいましたが、
ま、いつか作ってみたいとは今も少しだけ思っている企画です。
でも、本をいっぱい読みあさっても、原典を捜す旅に終着駅は見えずに、難しい企画だよね。
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