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アメリカ合衆国の消防にみる権利と義務

time 2010/10/15

アメリカ合衆国の消防にみる権利と義務
アメリカ合衆国の消防にみる権利と義務  [編集長コラム]

夕刊フジ(2010年10月9日刊)の世界仰天ニュースという記事が面白かった。

アメリカの民家で火災が発生したが、消防士は消火活動をせずにただ見ているだけだった、

という記事だ。

米テネシー州サウス・フルトン市郊外の民家で2010年10月6日(現地5日)に火災が発生した。
ところが、通報により駆けつけた消防士たちは、完全に焼失するまで一滴も放水することなく傍観を続けたそうだ。

その理由は、

ここの住民がフルトン市に毎年支払うべき「火災保護費 75USドル(約6175円)」を払っていなかったからだという。市では1990年より、火災保護費を払っていなければ消火活動は行わない、というルールが定められていた。

家を失ったジーン・クラニック氏は、テレビ(ABCテレビ)のインタビューで、
「隣人たちが500ドルを供出するから、何とかしてやってくれ、と消防に掛け合ったが駄目だった。緊急だから何とかしてくれると思ったが甘かった」
と語ったという。

火が隣の家に延焼しそうになった時に、隣家が75ドルを支払っているのを確認した後に、
ようやく消防士が消火活動を始めたという。
しかし、それでもクラニック氏の家には一滴も放水はされなかったという。

市当局は消防士の判断を「法に従ったまでで正しかった」と主張しており、
テレビニュースを見た視聴者からは「人の災難を見て手を貸さないのは酷い」という批難も寄せられているという。

つまり、火災の時のための「火災保護費」という納税の義務を果たしていなかった住民にこそ過失があった
と言うこと。
また、その火を出した住民の生命の安全と、近隣の住民の生命と財産を脅かさない限りは、消防士は消火活動を行わない。人道的な見地から、納税義務を怠った火災住民の命は守るけど、財産(家)を守ることまではしない。
という非常に合理的な発想が見える。

ちゃんと「行きすぎた行為だ」とする消防への批判もあるし、
アメリカ合衆国国民の権利や義務に対する意識というものは、いやはや、すごいし、面白い。

■この記事に関連する情報の外部リンク
 -Is the South Fulton Fire Department Really an Indictment of Libertarianism?[英語]
 -Rural Tennessee fire sparks conservative ideological debate[英語]


サウスフルトンの火災現場から、実際のニュース
<防災格言編集主幹 平井 拝>

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