『 あと十分たてば必ず救助にくるとわかれば、
火や煙の中でも人間はなんとか耐えられる。
逆にどうなるかわからない時、人間はもろいものだ。 』
安倍北夫(1922〜2013 / 社会心理学者 東京外国語大学名誉教授)
格言は「迫る東海地震 続・裸の都市(神奈川新聞社 1979年)」より。
安倍北夫(あべ きたお)は、地震や火災など災害時の群集心理や人間行動の研究で知られ、「災害心理学」という分野を提唱した社会心理学者。
青森県生まれ。1946(昭和21)年、東京帝国大学文学部心理学科を卒業後、青山学院女子専門学校家政科の心理学講師を経て、1951(昭和26)年より東京外国語大学に助教授として赴任。1964(昭和39)年教授、1984(昭和59)年定年退官され東京外国語大学名誉教授となる。1984(昭和59)年、早稲田大学文学部客員教授。同年、学校法人聖学院顧問に就任、1988(昭和63)年に聖学院大学政治経済学部政治経済学科教授。1994(平成6)年から1999(平成11)年まで学校法人聖学院理事・大学学長、大学院長を務めた。
国内外の大火や地震災害の現地調査を精力的に行うなど、特に災害心理学の方面で社会的にも活躍され、科学技術庁原子力発電所周辺防災専門委員、原子力安全技術センター緊急時対策総合支援システム調査委員会委員、文部省学術国際局学術審議会専門委員などを歴任。1998(平成10)年、勲三等旭日中綬章受章。2013(平成25)年8月6日、91歳で死去。
主な著書に『パニックの心理―群集の恐怖と狂気』『災害心理学序説―生と死をわけるもの』『入門群集心理学』など多数。
■「安倍北夫」に関連する防災格言内の主な記事
「ひなんするときは、押すな・走るな・声出すな」学研まんが「地震のひみつ」より(2015.04.27 防災格言)
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