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霧島山・新燃岳(しんもえだけ)火山噴火を考える

time 2011/01/28

霧島山・新燃岳(しんもえだけ)火山噴火を考える
霧島山・新燃岳(しんもえだけ)火山噴火を考える  [編集長コラム]

霧島連山の新燃岳は、有史以来、幾度となく噴火を繰り返している活火山である。

今年(2011年)1月19日、九州南部の鹿児島県と宮崎県県境付近に広がる火山群である霧島連山の新燃岳(しんもえだけ / 1,421m)で小規模な噴火が発生した。
噴火した、といっても、火山性微動が観測されただけで、天候不良も手伝って噴煙は確認できず、ごく小規模な噴火が起っただろうという見解だった。

そして、2011年1月26日午前7時半頃、噴煙が200mほどのぼる噴火が発生した。地下のマグマ活動を示す火山性微動も観測され、午後には振幅がだんだんと大きくなった。夕刻には噴煙が高さ約1,500mにまで達し、その噴火の規模を増していった。この事態を受け、気象庁は噴火警戒レベルをレベル3に引き上げた。
噴火の規模は、高さ4,000mの噴煙を噴き上げて農作物に被害を生じた1953(昭和28)年2月以来となる爆発的噴火となった。

宮崎県宮崎市や日南市などの広範囲に火山灰が降ったため、視界不良やスリップの恐れもあることから、九州自動車道や国道の一部区間が通行止めとなっている。

火山の多い九州。現在のところ九州の火山といえば、ほとんどの人が、活動度の高い鹿児島・桜島の火山噴火を思い浮かべる。
1月26日のTV報道でも、鹿児島県・宮崎県の地元住民の人たちは「いつもと違う方向に噴煙が見えたので驚いた(桜島じゃない方向に噴煙が見えた)」と語っていたのがとても印象的だった。

年明けから、強毒性鳥インフルエンザ(H5N1亜種)の被害に頭を悩ます鹿児島・宮崎の両県には不安な日々が続くことになってしまった。

火山灰は広範囲にわたって被害を与える。
農作物にも容赦なく降り注ぐ。
農作物への影響も心配だ。

長期化すれば範囲はより広く、そして被害の深刻度を増して行く。単なる焚き火の燃えカスという灰でなく、ガラス質を含んだ火山灰というものは、風雨によってコンクリートのように重く固まる。巻き上がった火山灰で、目の角膜を傷つけたり、吸い込んだ気管支や肺を傷めてしまう。

罹災地域の住民の方々のこれからも大変だ。
(どうかこのまま噴火も収束に向かって欲しいと願います。)

地震国の日本は、それだけ火山が多いことを意味する。

数年前、東京大学地震研究所で、ミスター火山学・藤井敏嗣教授の講義を拝聴した。

藤井氏は「 火山と一緒に暮らしていかなければならない 」と仰っていた。

そして、防災格言にも使わせていただいたが、いつ起きても不思議でない富士山大噴火を踏まえて「 噴火時には速やかに退き、静穏期には火山の恵みを堪能しよう 」と講義で結ばれていた。

今は 速やかに退く 時なのだろう。
巨大な自然現象には抗えないかもしれない。
だからといって、流れに身をおくだけではなく、身の安全の確保は当然として、将来への備えをも充実させるという我慢の時でもあるのだろう。

まずは念のため噴火にも備えて備蓄を考えるのも良いのかもしれない。

追伸:霧島山の近隣や地元の人には、噴火警戒レベル(現在はレベル3)が「レベル4」「レベル5」となった時に備えて、自分の住まい地域はどうなのかを確認するために、宮崎県で作成されたハザードマップ霧島火山防災マップ[PDFファイル]を確認されると良いでしょう。

■この記事に関連する記事
 -今週の防災格言<127> 藤井敏嗣氏(火山噴火予知連会長)(防災格言 2010.04.19)
 -霧島山(新燃岳)の火山活動解説資料(1月28日)(福岡管区気象台)
 -気象庁 火山情報(気象庁)
 -火山情報 霧島山(新燃岳)(日本気象協会)
 -霧島火山防災マップ[PDFファイル](宮崎県 災害・緊急情報)
 -【冊子】火山灰から身を守るための対策(内閣府防災担当 2011年2月9日update!)

<編集長 拝>

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