「 防災対策 」という言葉がある。
防災とは、災害を防ぐことで、
対策とは、ある問題に対して取られる方策をさす。
そのため「防災対策」は「災害を防がない」という意味になってしまう。
言葉の誤用でもあるのだ。
理系出身(工学・医学)の私なんかの場合は、意味が伝わればどうでもいい、と思っている。
でも、文系出身(法律)の知り合いは、こういう用例違反にはやたらとうるさい。
政府(内閣府)や行政など公的な機関になると、
「誤用だ!」と国民からつまらないお叱りがはいることを踏まえて
「震災対策」「災害対策」「地震対策」と言い換えて使っている。
ちゃんと正しい用いかたを心得ている。
わかっているのである。
しかし、地球物理学者など、学者肌筋になればなるほど、この「防災対策」という用語を良く使っている。
私も良く使う。間違いだと分かっていても使う。
なぜなのだろう。
理系の性なのだろうか。
「震災+対策」「災害+対策」などという正しい使い方をすると、
何となしに「 災害を防ぐ対策を局地的にするだけ 」といった、とても限定的な意味に感じて、違和感を覚えてしまう。
対して「防災」というと、
遥かに範囲が広く、災害用の公共事業も、個人の対策も含めて、広域にカバーしている対策なんだな、という、まるで数字のマジックを見せられたような錯覚に陥る。
だからあえて理系人間は「防災対策」を使うのかもしれない。
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