今週4月5日(水曜日)は、二十四節季の「清明(せいめい)」です。
「清明」とは「清浄明潔」を省略した言葉で、空は清らかに澄みわたり、草花が活気づいて清々しい春らしい季節の到来を意味します。
…立春や春分などに比べて、日本ではかなりマイナーな旧暦「清明」ですが、中国大陸や沖縄では「清明節(チンミンジエ)」「清明祭(シーミー)」と呼ばれて、先祖供養の行事が行われるかなりポピュラーな日となります。
とくに「清明節」は、中国大陸の伝統的祭日となっており、その起源は、今から約2700年前、春秋時代の晋の文公(紀元前670年頃)が定めた祭日なのだとか。
中国大陸では、儒教的な思想もあって、雨季が到来する前となるこの清明の時季に、毎年、先祖のお墓をお参りして、お墓をきれいに掃除して食べ物を供え、先祖のご加護と一族の平安を祈るのだそうです。
日本では、春分・秋分を中日に年に二度のお彼岸の墓参り(仏教行事)がありますが、中国では、旧暦の春節を迎えた後の「清明」に、年に一度だけ、墓参りをするのだそうです。
いずれも、農業のための暦である二十四節季をもとにして、農繁期を避けて墓参りをするようになっていったのでしょうね。