今から62年前の今日…1960年(昭和35年)5月24日の未明(午前4時~午前6時にかけて)…日本列島の太平洋岸に、突如、6メートルの津波が数回押し寄せました。
このときの波の高さは、
東北の三陸沿岸で6メートル、
静岡の御前崎で4メートル、
四国の高知で3メートル、
沖縄本島で3メートル、
奄美大島で5メートル
前兆となる地震の揺れも一切なく、寝静まった深夜に突然、津波が襲ってきたのでした。
この津波で、死者122人、行方不明者20人、重軽傷者874人、家屋被害4万6千棟、船舶被害1,130隻、という甚大な被害が発生します。
この津波は、日本列島に大きな津波が襲来する22時間前に、日本から7,000キロメートルほど離れた南米チリ沖で発生した超巨大地震「チリ地震(M9.5)」が引き起こしたものでした。
こういう遠隔地の地震津波(遠地津波と呼ぶ)は、比較的に波高が低く、波はなだらかな形のものが多いが、強大なエネルギーのため、波はゆっくりと町の奥深くまで押し寄せるといいます。
逆に近海の地震津波は、波高が高く、早い波が一気に沿岸部を襲うという特徴があるのだそうです。
記憶に新しいところでは、今年1月15日、日本から8,000キロ離れた「トンガ」で海底火山が噴火し、太平洋沿岸各国で空振や潮位上昇による“気象津波”が襲いました。
このように、揺れなどが伴わない「津波」もあることを知っておきましょう。
なお、このような遠地津波は、日本に到達するまでの時間的猶予があるので、現代では、結構な確度で、予報・警報をだすことが可能なはずです。
近い将来には、こういった揺れを感じない津波の予報・警報でもリアルタイム予報が実用化されることでしょう。
…予報、といえば、
いよいよ来月(6月1日)からは、今まで予報がとても難しかった(…というか無理とされていた)局地豪雨こと「線状降水帯」の予報もスタートします。
災害自体は、これからも絶対に無くならないですが、こういう情報新技術の「予報」が提供されていくことで、より早い避難に繋がり、災害被害軽減に役立っていくことでしょうね。