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戸川秋骨が著書『活動論』に書き記した格言(随筆家)[今週の防災格言426]

time 2016/02/15

戸川秋骨が著書『活動論』に書き記した格言(随筆家)[今週の防災格言426]


『 宇宙は無限なり、
造化ぞうか万古ばんこ依然いぜんたり、
ただこれに対する人の観想かんそうことなるのみ。 』

戸川秋骨(1870〜1939 / 英文学者・随筆家 慶應義塾大学教授)

格言は著書「活動論」(明治27年)より。

曰く―――人の接し方、見方により、造化(=大自然)はさまざまにその形や姿を変えて現れる。

戸川秋骨(とがわ しゅうこつ)は、明治から昭和にかけ活躍した英文学者であり翻訳家、そして名評論家、ユーモアあふれる随筆家としても知られる人物。随筆家・戸川エマ(1911〜1986)は秋骨の長女にあたる。

肥後国玉名郡岩崎村(現熊本県玉名市)生まれ。一族とともに東京へと転居し、東京師範学校附属小学校、鞆絵小学校(現港区立御成門小学校)を経て、大阪の大阪中学校で学び、後に東京築地の祖母に引き取られ、東京麹町の獨逸学協会学校、東京神田の日本英学館、 英学塾の成立学舎などで語学を学んだ。
1888(明治21)年、17歳のとき明治学院普通部本科2年に編入学。同級の島崎藤村、馬場孤蝶らと親交を結び、1893(明治26)年創刊の『文学界』同人となり、樋口一葉らと知り合う。この頃、明治女学校の英語講師となり、教え子には野上弥生子らがいた。
1895(明治28)年、34歳で東京帝国大学英文科選科に入学。東大で哲学・西洋考古学を講じていたケーベル(1848〜1923)、国学者の黒川真頼(くろかわまより / 1829〜1906)らに師事。1898(明治31)年東大選科を修了すると旧制山口高等学校(山口県吉敷郡山口町 / 現山口大学)講師となり、翌年教授。山口高等学科の同僚だった佐々醒雪に誘われ謡曲を始め、哲学者の西田幾多郎らと交友を深めた。
1905(明治38)年、山口高等学校を退職し、翌年9月から4ヶ月間、通訳として画商・小林文七の欧米周遊に随行。
1907(明治40)年、明治大学講師、真宗大学講師、東京高等師範学校講師。1909(明治42)年、早稲田大学講師。1910(明治43)年、慶應義塾大学の英文学担当講師、翌1911(明治44)年教授。1925(大正14)年より文化学院に出講。1939(昭和14)年、慶應義塾大学を退職。7月神経痛のため慶應義塾大学病院に入院、急性腎盂炎を併発し1939(昭和14)年7月9日、68歳没。

■「戸川秋骨」に関連する防災格言内の主な記事
徳富蘇峰 (評論家 秋骨の遠縁)(2009.07.27 防災格言)
小泉八雲 (作家 東大時代の恩師の一人)(2015.10.26 防災格言)
夏目漱石(秋骨の友人)(2012.04.09 防災格言)
菊池寛(作家)(2012.03.26 防災格言)
新渡戸稲造 (農学者) (2012.11.12 防災格言)
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野上弥生子 (作家)[1](2009.06.29 防災格言)
野上弥生子 (作家)[2](2015.06.22 防災格言)
坂口安吾 (作家)(2011.10.17 防災格言)

 

<防災格言編集主幹 平井 拝>

 

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