山下重民（1857～1942 / ジャーナリスト・風俗史研究家）が『風俗画報 各地災害図会』に遺した名言 [今週の防災格言45]

『 大利ある者は大害あり、物皆然り。
故に大害ありといへども、大利ある者を捨（す）つべからず。
唯予め大害の生ずべき所を考究して、之が備を為すを要す。 』

山下重民（1857～1942 / 明治の風俗史研究家 風俗画報の編集長）

文明開化にはじまる明治時代、まだ写真がない時代に絵師を雇い各地に派遣し、画報としてニュースを配信した。その一つが山下重民（やました しげたみ）が編集した雑誌「風俗画報（創刊1889年〜終刊1916年）」である。
江戸時代から30年、河川整備もさほどされていない時代、多くの風水害（台風など）が各地で甚大な被害を出していた。
山下は台風の爪あとを特集しながら「事前の備えの大切さ」を述べている。
格言は明治31(1898)年11月刊「風俗画報 各地災害図会」巻頭論説より。

防災意識を育てるWEBマガジン「思則有備（しそくゆうび）」

2024.04.19

黒岩涙香が著書『天人論』に記した名言（1862～1920 / 翻訳家・作家・新聞記者 「...

https://shisokuyubi.com/bousai-kakugen/index-319

『 生命は天然に唯（た）だ一個の向上主義なり。 』　黒岩涙香（1862～1920 / 明治の翻訳家・作家・新聞記者 「万朝報（よろずちょうほう）」を創刊）　格言は著書「天人論（1903（明治36）年）」より。生物は "活きんと欲する意思" を原動力にして向上に向けて生きる、という意味。土佐高知出身の黒岩涙香（くろいわ るいこう）は、明治時代を代表する知識人の一人。兄に畜産家・黒岩四方之進（くろいわ よものしん）。17歳で上京後、「同盟改進新聞」「日本たいむす」「絵入自由新聞」「都新聞」の主筆を歴任、「法廷の美...

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2024.04.19

宮武外骨（明治・大正期のジャーナリスト）が関東大震災直後の著書「震災画報」で...

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『 学者とか識者とかいわれる人々でも、あわてると謬見（びゅうけん）誤認を免れない、まして凡夫俗人においてをやである。 』宮武外骨（1867~1955 / 明治・大正期のジャーナリスト・著述家・文化史家）格言は1923（大正12）年9月25日発行『震災画報(第1冊)』の「軽信誤認録」より。（出典「震災画報（ちくま学芸文庫 2013年）」）大正12（1923）年9月1日の関東大震災で外骨は、東京上野桜木町22番地（東京都台東区）の自宅で罹災している。個人出版社「半狂堂」や印刷所「明正舎」は無事だったものの、京橋区桶町にあった組み版会社「...

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2024.04.19

三宅雪嶺（哲学者・評論家・ジャーナリスト 文化勲章受章）が著書『世の中』に記し...

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『 余り衛生を重んずるものは身体が弱くなり或（あるい）は病気に罹（かか）る。 』三宅雪嶺（1860〜1945 / 哲学者・評論家・ジャーナリスト 文化勲章受章）格言は『世の中』（大正3年）より。曰く―――。余り衛生を重んずるものは身体が弱くなり或（あるい）は病気に罹（かか）る。常識は人の世間に立つ上に於て最も肝要であるが、余りに常識を念（ねん）として過不及（かふきゅう）無いように努むるものは生きて居るも、死んで居るも変らなくなる。※過不及は、過ぎたところ、足りないところ、及ばないところ、の意味。三宅雪嶺（みやけ...

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2024.04.19

三宅雪嶺（哲学者・評論家・ジャーナリスト 文化勲章受章）が著書『世の中』に記し...

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『 不安は心からである。心の真底に安んじて居る処（ところ）あれば不安は不安であっても慰藉（いしゃ）と伴って居る。 』三宅雪嶺（1860〜1945 / 哲学者・評論家・ジャーナリスト 文化勲章受章）格言は『世の中』（大正3年）より。「慰藉（慰謝）」は、同情し、なぐさめることの意。曰く―――。《 不安は心からである。心の真底に安んじて居る処（ところ）あれば不安は不安であっても慰藉（いしゃ）と伴って居る。船の幅の狭いのは動揺が甚（はなは）だしいが、中心の宜（よろ）しきを得て居るのは如何なる波濤（はとう）をも切り抜けて...

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徳富蘇峰が著書『日曜講壇』に記した人生の名言（思想家・評論家・歴史家）[今週の...

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『 人の一生に、最も大切なるは、安心也。百歳の寿命も、一日の安心には、代え難し。安心なければ、生活の甲斐なき也。 』徳富蘇峰（1863～1957 / 思想家・評論家・歴史家・新聞経営者 貴族院議員）徳富蘇峰（とくとみ そほう）は熊本県出身のジャーナリストで評論家。本名は徳富猪一郎（いいちろう）。上京して「民友社」を創設、「国民之友」「國民新聞（東京新聞の前身）」を創刊、以後、40年間にわたって日本の代表的時論家として活躍された。明治30（1897）年には松方内閣の内務省勅任参事官に就任、昭和4（1929）年に国民新聞社...

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2024.04.19

地震、雷、火事、親父（親爺）を考える

https://shisokuyubi.com/chief-column/index-285

地震、雷、火事、親父（親爺）を考える  地震、雷、火事、親父（親爺）の「おやじ」の語源は「その昔、台風などの際に吹く強い風を大山風（おおやまじ）と言っていたものが変じて「おやじ」になった」とネットで見つけた。でも、その説の原典がどこにも書かれていない。どこのだれの説なのか、どこの地方のいつの時代の話なのか真偽不明である。なぜ誰も彼も「おやじは親父ではなく台風らしいよ」、と、「○○らしい」とあやふやな書き方をするのか。誰の話か、何の書籍からの引用かだけでも書いて欲しいものである。だって、...

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小野蕪子(小野賢一郎)（1888～1943 / 俳人・小説家・陶芸評論家・ジャーナリスト）(2020.11.16 防災格言)
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